新年最初の保津川クリーン作戦を1月15日に亀岡市篠町山本浜で開催しました。

早朝から35人方が参加してくださいました。

参加団体:南丹清掃、大本、BANBA、日進浄化槽センター、日本メンテナス、鉄焼ジョニー、住友生命、たまり場

山本浜は、保津川と篠町内から流れて来る鵜ノ川の合流点にあります。

すぐ目の間には、保津峡谷の入口が見える場所です。

ここで見逃すと亀岡市内から流出するごみが下流地域へと流れ出てしまいます。

保津川下りに乗船するたくさんの観光客の皆さんに、川を流れたり、水辺に浮かぶプラスチックごみを見せたくはありません。

1時間ほど河辺や周辺での活動で、まとめられたビールの空き缶、レジ袋、ペットボトルなど、土嚢袋18袋のごみや粗大ごみを回収することができました。

寒い中、早朝からご参加頂いた皆さんのご協力に感謝いたします。

水辺のごみ見っけ

今回も全国川ごみネットワークが実施している水辺のごみ見っけ!「全国の水辺でのごみを見つけ、ペットボトル、レジ袋、カップ型飲料容器の個数を数えるごみ調査」を行いました。

ペットボトル219本、レジ袋23枚、カップ型飲料容器4個という結果でした。

ちなみに、前回去年の6/19に山本浜で行った水辺のごみ見っけ!では、ペットボトル81本、レジ袋10枚、カップ型飲料容器5個という結果でした。

なぜか、ペットボトルの数が3倍近くになっています。

確かな理由はわかりませんが、昨年の秋ぐらいから外出する人や観光客が増えた影響なのかもしれません。

過去の川辺のごみ見っけ!の調査の中でも、今回のペットボトルの数は群を抜いて多い日となってしまいました。

プラスチック製レジ袋の有償化や提供禁止の効果?

最近では、ペットボトルの扱いについても議論が始まりつつあります。

その先駆けになったのがプラスチック製レジ袋の有償化や、提供が禁止されたことだと思います。

全国では、2020年7月1日にプラスチック製買物袋の有料化が始まり、亀岡市では2021年1月1日から有料無料に関わらずプラスチック製レジ袋の提供が禁止になりました。

2022年4月からは、プラスチック資源循環法の施行がされ、これまで無料でもらえていたプラスチック製スプーンやストローが有料化されます。

そういった影響もあるのか、レジ袋の有料化や、提供禁止の効果について、疑問を投げかけるような著名人の発言や新聞記事を最近よく見かけます。

総務省によると、日本から毎年排出される廃プラスチックのうちレジ袋が占める割合は2%程度だそうです。(2021年の廃プラ総排出量824万t)

レジ袋やプラスチック製品の有料化に疑義を持つ方の意見は、「規制しても2%しか減らない。」、「燃やす方が効率が良い。」、「人にとっては手間が増える。」、「規制が有効だという実証データがない。」というようなものです。

たしかに、マクロ視点で見ると、レジ袋を規制することで、他の環境負荷が生まれたり、代替のための手間や費用がかかるなど別の問題が出てくるのかもしれません。

ただ、こういった意見や記事を見るたびに、少しもやっとします。

レジ袋有料化後の保津川の様子

なぜかというと、規制が始まってから、保津川に流れて出すレジ袋の量が明らかに減っているからです。

見に見えて効果も感じるし、水辺のごみ見っけ!の調査からも実感しているからです。

ですから、識者の意見を聞いたり、効果についての議論があがると、「一理あるな。」と思いつつも、もやっともするのです。

保津川での水辺のごみ見っけ!調査結果

亀岡市でのレジ袋提供禁止前、2020年以前の保津川やその支流の川での調査結果

2019年4/28~5/5 BBQごみ一掃作戦 10日間の調査結果 保津川沿い他

レジ袋405枚/10日=40.5枚、ペットボトル180本、カップ型飲料容器20個

2019年10月10日 第124回保津川クリーン作戦 場所:保津大橋周辺

レジ袋79枚、ペットボトル 86本、カップ型飲料容器41個

2019年11月10日 南郷池・南郷公園クリーン作戦 場所:南郷池周辺

レジ袋69枚、ペットボトル46本、カップ型飲料容器24個

2020年6月21日 第130回保津川クリーン作戦 場所:山本浜周辺

レジ袋121枚、ペットボトル127本、カップ型飲料容器23個

2020年9月10日 第132回保津川クリーン作戦 場所:宇津根橋周辺

レジ袋103枚、ペットボトル 138本、カップ型飲料容器16個

亀岡市でのレジ袋提禁止後、2021年1月1日以降の保津川やその支流の川での調査結果

2021年4月18日 第1回保津川クリーン作戦 場所:曽我谷川河口付近

レジ袋68枚、ペットボトル85本、飲料用プラカップ25個

2021年4/29~5/9 BBQごみ一掃作戦 9日間の調査結果 保津川沿い他

レジ袋63枚/9日=7枚、ペットボトル292本、カップ型飲料容器21個

2021年6月20日 第140回保津川クリーン作戦 場所:保津小橋周辺

レジ袋21枚、ペットボトル100本、カップ型飲料容器7個

2022年4月17日 第148回保津川クリーン作戦 場所:出背橋周辺

レジ袋30枚、ペットボトル63本、カップ型飲料容器4個

2022年4/29~5/8 BBQごみ一掃作戦 9日間の調査結果 保津川沿い他

レジ袋153枚/9日=17枚、ペットボトル432本、カップ型飲料容器20個

2022年6月20日 第150回保津川クリーン作戦 場所:山本浜周辺

レジ袋10枚、ペットボトル81本、カップ型飲料容器5個

2022年7月1日 第151回保津川クリーン作戦 場所:西川周辺

レジ袋72枚、ペットボトル15本、カップ型飲料容器0個

2022年9月1日 第152回保津川クリーン作戦 場所:出背橋周辺

レジ袋79枚、ペットボトル87本、カップ型飲料容器14個

【今回】2023年1月15日 第156回保津川クリーン作戦 場所:山本浜

レジ袋23枚、ペットボトル219本、カップ型飲料容器4個

調査場所や時期も違い、バラつきもありますが毎回100枚近くのレジ袋を回収していたのが、「亀岡市プラスチック製レジ袋の提供禁止に関する条例」が施行された2021年1月1日以降は、極端にレジ袋が減っていきました。同時に、拾われても、古い物だったりすることが増えてきました。

全国川ごみネットワークによる水辺のごみ見っけ!2021年度調査結果

水辺のごみ見っけ2021調査結果、報告パンフレット

水辺のごみ見っけ!で拾われるごみの経年変化のグラフです。

全国川ごみネットワークによる調査結果でも、プラスチック製買物袋の有料化後の2020年から回収されるレジ袋の数が半減しています。

人は評価してくれないのかもしれませんが、きっと保津川や日本中の河川、自然環境は、レジ袋の有料化や提供禁止の効果を認めてくれているのではないでしょうか。

規制によって、コストがかかったり、以前と比べて生活が不便になるのかもしれませんが、それよりは、川にごみが浮かんでいない世界の方が、人にとっても自然にとっても良い気がします。

近江商人に心得に、三方良しというものがあります。

自らの利益のためだけでなく、社会貢献活動を視野においた商いの精神は、【売り手よし】【買い手よし】【世間よし】すなわち【三方よし】という考え方だそうです。

この三方良しの一つ、「世間良し」には、自然環境にも良しという考え方を含めていくのが良いのではないでしょうか。

もともと、レジ袋の有料化や、提供禁止は、川や海へのプラスチック製ごみの流出を防ぐために始まったことだったはずです。

次回の保津川クリーン作戦は?

プロジェクト保津川では、2月、3月と様々なイベント・講座を予定しています。

そのため、次回の保津川クリーン作戦は、4月以降となります。

詳細、後日おしらせいたします。

今後の予定

2/4(土)まいまい京都 ジビエツアー

2/11(土)筏復活プロジェクト ※12/21追記

2/19(日)環境フェスティバル

3/5(日)保津川の日

2022年12月18日(日)、今年最後の保津川クリーン作戦でした。

冬の凍てつく冷たい空気の中、たくさんの方に参加して頂きました。

個人や団体の皆さん、総勢34人での活動です。

参加団体:大本、日清浄化槽センター、住友生命、BANBA、鉄板焼ジョニー、南丹清掃、日本メンテナス、エルハウジング(順不同)

最近の出背橋周辺の状況

河原林町方面から田んぼの中を流れてくる七谷川が、もう少しで保津川へと合流する河口付近にかかるのが出背橋です。

出背橋は、保津町の住宅街と、宇津根の橋方面とをつなぐ道路として以前は利用されていました。

北側に広い道路ができてからは、多くの人がそちらを利用していると思われます。

そのため、最近では出背橋を利用する人もかぎられた人数だけになっていると思われます。

保津川や七谷川の岸辺沿いに行く人以外にあまり利用しないのが現状ではないでしょうか。

もともと人の通りが少なかったのが、更に少なくなっていると思われます。

そんな出背橋周辺で、再び不法投棄が増えています!

人通りの少なさも原因になっているのでしょうか。

もともとこの周辺は、不法投棄が多く、地元、自治体、プロジェクト保津川の協力のもと、2013年人に監視カメラを設置しました。

その効果もあって、不法投棄は減ったはずでした。

しかし、今年の5月に行った第148回保津川クリーン作戦で、再びたくさんの不法投棄ごみを見つけることになりました。

監視カメラを設置した保津川沿いではなく、七谷川沿いで増えていました。

今回もやはりたくさんの不法投棄ごみが!

今年最後のクリーン作戦を気持ちよく済ませたかったのですが、やはり七谷川沿いにたくさんの建築資材が捨てられていました。

長机や便器、トイレタンク、トースター、自動車のマフラーなども捨てられていました。

その他に、1時間ほどの活動で土嚢袋23袋のプラごみを回収しました。

毎月場所を変えて、市内各地で保津川クリーン作戦を行っていますが、最近こんなに不法投棄ごみが多い場所は、なかなか見ません。

出背橋から投げすたようなごみも散見されました。

人目につきにくく、且つ車でも通れる道というのはこういうことになりやすいものなのでしょうか。

散歩、ジョギング、サイクリングなど、この道を利用する理由を作るのが一番簡単な解決方法ではないでしょうか?

何か施策が必要だと思われます。

最後に、参加者の皆さんの有志をご覧ください。

こんなに不法投棄ごみがあると、嫌な気分になりがちですが・・・

プロジェクト保津川では、保津川の清らかな流れを次世代へつなごうと活動しています。

今回は、いつもより子供達も多く参加してくれました。

最後に、参加してくださった方々の活動中の有志をどうぞ。

寒い中、たくさんのご参加とご協力ありがとうございました。

来年もよろしくお願いいたします!

次回の保津川クリーン作戦は?

1/15(日)に、第156回保津川クリーン作戦として亀岡市篠町 山本浜にて開催予定です。

詳細、後日おしらせいたします。

2022/12/05 *日記・コラム・つぶやき

2022秋 保津川沿いの風景 保津大橋から山本浜まで

プロジェクト保津川では、「Save Hozu River 清らかな流れを 次の世代へ」を合言葉に、保津川を中心に活動しています。

毎月第3日曜日には、保津川やその支流で、保津川クリーン作戦と称し、河川の清掃活動を行っています。

私たちは、私が活動するこの川のことを「保津川」と呼んでいます。

子供の頃から自然とそう呼んでいるので、「保津川」と呼ぶのが普通のことです。

しかし、地図を見てみると桂川となっていたり、大堰川となっていて、保津川とはどこにも表記されていないことに気づきます。

実は、「保津川」というのは、亀岡市の保津地区から嵐山までの間を、地域の人が呼ぶ通称だったのです。

私たちにとっては、「保津川」と呼ぶことが当たり前で、川と言えば保津川が頭に浮かびます。

その保津川が流れる亀岡市の人口は、現在約8万7千人。

そのほとんどの人が、保津川やその支流となる川沿いに住んでいます。

それくらい私たちと保津川は密接な関係を持っています。

そんな保津川沿いは、とても自然が豊かで、季節によって様々な姿を見せてくれます。

いつもの投稿と違い、今回は2022年の保津川沿いの秋の風景を紹介してみたいと思います。

亀岡特有の霧の日と保津大橋

10:36

この日は、朝から亀岡市内一面に霧がはっていました。亀岡では、この季節だいたいこんなふうに霧が覆っていることが多いです。

JR亀岡駅付近より、保津大橋周辺の方が早く霧が晴れ始めていました。

保津川沿いの方が霧が濃いのかと思っていたので意外なことでした。

10:40

4分後には、紅葉した牛松山とその向こうに愛宕山が見えてきました。

さきほどまで薄暗かったのに、霧が晴れるのは一瞬のことでした。

亀岡の霧って、保津川の右岸側から晴れていくのがいつものことなのでしょうか?

振り返ってみると、亀岡の中心地方面はまだ霧に覆われていました。

保津川右岸

保津大橋を渡って右岸の下流側には散歩道とサイクルロードが走っています。

日ごろから、散歩をする人やジョギングやサイクリングを楽しむ人を見かけます。

この日は、近く保育所?の子どもたちが土手遊びを楽しんでいるようでした。

道沿いでは、楓がきれいに紅葉していました。

春には、この道沿いに桜も咲きます。

請田神社へ向かう道

サイクルロードからひとつ保津町の集落の方に入ると請田神社へと続く道があります。

途中まで整備されていますが、その先は道が細くなっています。車は、保津大橋付近に置き、徒歩で進むのがお勧めです。

地元の方が請田神社へ向かって散歩されているのを見かけました。

道の途中から上流側を振り返って見ると、亀岡の中心地方面が見えました。

あちら方面は、まだまだ霧の中の様子でした。

保津峡谷の入口

請田神社の下あたりが、保津川が保津峡谷へと入っていくちょうど入口に当たります。

渓谷内もすでに紅葉の様子でした。

向こう岸に見えるのが、山本浜です。トロッコ亀岡駅も見えます。トロッコに乗って来られたと思しき観光客が保津川の景色を楽しまれている姿も見えました。

ついつい渡ってみたくなる保津小橋

請田神社から道を戻り、保津小橋を渡って左岸側に渡ります。

保津小橋は、保津町の方が向こう岸にある田んぼへ通うための橋だと聞いたことがあります。

見ていると確かに、軽トラが渡っていきます。

地元の散歩道にもなっているようで、小橋を渡る人々も見かけました。

欄干がなくちょっと怖さもありますが、自然と渡ってみたくなる魅力のある橋です。

ちょうど保津川下りの船がやってきて、その小橋の下をくぐりました。

ススキ?それとも、オギ?

保津小橋の左岸側には、右岸側と違う景色が広がっています。

白い穂を持つ植物が広い面積に一面広がっていました。

ススキかなと思って、穂先を見てみたのですが、ススキの特徴のノギが無いように思いました。

もしかしたら、オギなのかもしれません。

ススキでしょうか?それとも、オギでしょうか?

どなたかご存じないですか?

わかったらおしえてください。

保津小橋から山本浜へ

小橋を渡ってすぐに下流に向かう抜け道があります。舗装されていないガタガタ道です。

ここから山本浜へと向かっていけます。

散歩道としてや、トロッコ亀岡駅から保津川下り乗船場まで向かう人が歩いています。

左手には、保津川が見えます。先ほどの保津川下りの船に追いつきました。

山本浜

保津小橋から山本浜まで、ゆっくり歩いても20分ほどで到着です。

向こう岸に見えるのが、先ほどこちらの山本浜側を見ていた請田神社です。

大正時代には、ここ山本浜から保津川下りの船が出発していたそうです。

当時も、外国人観光客がたくさんやってきて保津川下りを楽しんでいたと聞いたことがあります。

また1台、船が保津渓谷へと入っていきました。

船に向かって手を振ると、乗船客の皆さんが振り返してくれます。

これが秋の保津川沿いの風景です。

プロジェクト保津川では今後も、この保津川の清らかな流れと自然と次の世代へ引き渡せるように活動していきたいと思います。