2022年1月31日(日)京都保津川 筏復活プロジェクトの一環として、嵐山にて筏流しを行いました。

京都保津川 筏復活プロジェクトとは、京都府および亀岡市文化資料館、流域の各団体・事業者のみなさん、プロジェクト保津川がともに、保津川の筏流しの60年ぶりの復活を目指して、2007年にスタートさせたプロジェクトです。

前回の開催は、2020年12月3日でした。

約1年ぶりに嵐山に筏が流れました。

プロジェクトの背景については、下記webサイトをご覧ください。

京都保津川 筏復活プロジェクトwebサイト


京北町から運びこまれたヒノキ

かつて、大堰川(保津川)には丹波山城で伐採された木材を運ぶ筏流しが盛んに行われていました。

その歴史は古く、奈良時代にまでさかのぼるそうです。

その筏流しは、近世まで木材の運搬のため行われていました。

そのころは、もちろんまだ日吉ダムなどもなく、京北から嵐山まで大堰川はひとつながりでした。

京北で伐採された木が、川を流れて、京都まで数日かかけて運ばれたそうです。

今回の筏流しでも、京北町で伐採され持ち込まれたヒノキを筏の材料として使いました。


筏の組み立てから、流れるまで

筏の組み立て

1月30日早朝より、保津川下りの船頭さんを中心に学生さんなど関係者で、ヒノキから筏を組み立てていきます。

全部で、12連の筏を作ります。

筏を操るための舵の設置


嵐山の千鳥ヶ淵より、筏流しがスタートです。

下流に渡月橋が見えてきました。

筏が嵐山を流れる様子です。

早朝から夕方まで、1日がかりでしたが、12連の筏が組みあがり、筏が嵐山を流れました。

筏の組み立てや、操作方法については、プロジェクト開始当初に元筏士の方々から聞き取った技術をもとに行っています。

毎年筏を組み、嵐山に流すことが技術の継承と発展につながります。

今後も、京都保津川 筏復活プロジェクトでは、流域に伝わる筏文化の聞き取り調査やさまざまな技術の記録や伝承、材木の地産地消にむけた取り組みを進めていく予定です。

プロジェクト保津川では、京都府および亀岡市文化資料館、流域の各団体・事業者のみなさんとともに保津川の筏流しのの復活を通じて流域の文化の再発見や環境保全をめざした取り組みを進めています。

今年も嵯峨嵐山の渡月橋上流にて、筏を組み、筏流しを行いました。

保津川の筏文化や背景については、下記ホームページをご覧ください。

京都保津川 筏復活プロジェクト


筏を組むまでの事前準備の様子

Day1

筏にするヒノキの皮むき作業です。

Day2

南丹市日吉町の山中にて、筏に使う藤ヅルと樫の木を採取しました。

Day3

翌日の筏流しに向けて、材木が嵐山へ運ばれました。


当日朝の準備と50mの筏が大堰川に流れる様子

いよいよ筏が嵐山にて大堰川に流れます。

高齢者方の中には、大堰川に筏が流れていた様子を覚えておられる方もぎりぎりおられるのではないでしょうか。

見たことない世代には、筏が流れるその光景はどのように映るのでしょうか。

コロナ禍ではありましたが、たくさんの方のご協力を得て、無事に京都・嵐山の大堰川にて、奈良時代からの歴史を持つ筏が流れました。

大堰川での筏の歴史は、京都の繁栄と密接な関係があります。

その歴史のある技術について、2008年に元筏士の方へ聞き取り調査を行いました。

その筏士さん達もすでに皆さん亡くなられています。

この技術を伝承すべく、毎年数回筏を組み、大堰川に筏を流しています。

下記ホームページをご覧いただくと、大堰川での筏文化についてより詳しくしってもらうことができます。

ぜひご覧になってみてください。

京都保津川 筏復活プロジェクト

かつて京の都は大堰川(保津川)の水運によって作られました。

伝統の十二連筏(約50m)に見て触れて、雄大なる嵐山と

壮大なる筏の歴史を実感してください。

と き: 令和2 年12 月13 日(日)

場 所: 渡月橋より上流にて

見学無料

当日スケジュール

午前中

  • 嵐山通船北浜にて筏組み。
  • 鳥ヶ淵にて12 連(約50m)の筏に仕上げる。

午後2 時頃

  • 千鳥ヶ淵付近より筏流し

千鳥ヶ淵周辺地図

主催:京筏組(保津川筏復活プロジェクト連絡協議会) 

   京都先端科学大学民俗学研究室 NPO 法人プロジェクト保津川  

後援:京北銘木生産協同組合 京北森林組合 

   亀岡市 京都先端科学大学研究・連携支援センター

協力:嵐山保勝会 嵐山通船株式会社 琴ヶ瀬茶屋

   京都府立林業大学校 有限会社南丹運送 保津川遊船企業組合

交付金:京都市右京区まちづくり支援制度交付金事業

    地域交響プロジェクト交付金(京都府)

◆ 保津川筏復活プロジェクト連絡協議会

https://kyo-ikada.org/

◆ 問い合わせ先

京都先端科学大学民俗学研究室

folklore@kuas.ac.jp

※雨天時の開催有無、イベントの進行状況はツイッターにてご確認ください。

@kyoikadagumi


大堰川フォトコンテスト

京都市民・亀岡市民・南丹市民の身近な存在である大堰川 ( 保津川・上桂川 )。この度、その魅力を皆様に再発見していただくためにフォトコンテストを開催されています。

詳しくは、下記チラシをご覧ください。

応募・お問い合わせ先は、京都先端科学大学民俗学研究室へ。