2009/05/21

「第2回海ゴミプラットフォーム・JAPAN」に参加しました!

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今日は、東京で開催された、漂流・漂着ゴミ問題に取り組むNGO・JEAN/クリーンアップ事務局が主催する「第2回海ゴミプラットフォーム・JAPAN」に、保津川遊船企業組合エコグリーン対策委員長でもある森田理事とともに、私、原田が参加しました(森田理事は保津川遊船企業組合の代表として参加)。

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朝の新幹線で東京に向かいます。京都駅から乗車する人もほとんどがマスク着用。まるで「汚染地帯」のような異様な雰囲気だなぁ、と思わないでもないですが、時節柄仕方ないですね。やってきた「のぞみ」は最新のN700系、快適な2時間の旅です。

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さて、本日の会場は永田町の砂防会館。「建設族の巣窟」なんていわれた場所で、自民党のあの大物の事務所も入居する場所ですが、そんな場所でNGO/NPOや中央省庁、議員さんが集まって環境問題の会議を行なう、そんなところに「時代も変わったもんだなぁ」と感じずにはいられませんでした。

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さて、中に入ると。。。TVクルーが居並び、大勢の人、なにやらものものしい雰囲気です。たまたま「道路整備促進期成同盟会」の会合の日だったらしく、昔ニュースで見た「陳情合戦」のような光景に、なにやらタイムスリップしたような気分。各都道府県の職員さんたちもお仕事とはいえ、ご苦労様なことです。

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さて、今回の会議は、昨年3月に「漂流・漂着ゴミ対策に関する関係省庁会議とりまとめ」が策定され、海のゴミの実態を把握するさまざまな取り組みが始まったことを受け、この間の改善状況や最近の取り組みを、関係者のみなさんで共有するために開かれました。

写真の右側が、JEAN/クリーンアップ全国事務局の理事で、山形県酒田市議の佐藤丈晴さん。佐藤さんはつい先日、京都を訪問され、プロジェクト保津川との情報交換を行なったりしました。また左の方は同じくJEANの金子博さん。プロジェクト保津川が取り組んでいる「保津川ゴミマップ」の開発にあたって、ご自身が携わってこられた「最上川ゴミマップ」のご経験も踏まえて、かねてから多大なアドバイスをいただいてきました。今回のこの会議にも、このお2人からご招待いただき参加することができました。

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今回の会議には、各地で活動されているNPOのみなさんや行政関係者、環境省や国土交通省の担当のみなさん、企業のみなさんなど、多くの方が参加されていました。プラットフォームに先立って、企業のCSR(企業の社会的責任)担当者のみなさんなどを対象にした研修会も開催され、実に4時間以上に渡って真剣な議論がたたかわされました。

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はじめに、JEAN代表の小島あずさ氏から、海の漂流・漂着ゴミの現状についての発表がありました。ちなみに写真のスクリーンに写っているのは、ミッドウェー環礁で、プラスチック製品を誤飲して死んだコアホウドリのヒナ3羽の体内から見つかったゴミの数々です。歯ブラシや消しゴム、台所洗剤のキャップなど、その多くはいわゆる生活ゴミであることがわかるのではないでしょうか。

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その後、フロアの参加者に、大きな袋に入ったゴミを順に見てみてください、と配られました。「飲むヨーグルト」なんて書かれていますが、実はこれ、南太平洋で回収された漂流ゴミだそうです。

日本の海岸では、よく中国や韓国からの漂着ゴミがニュースになっていますが、実際に調べてみると、地域によって差はありますが、実はだいたい6~8割が国内の陸域由来のゴミなんだそうです。つまり、大雨などの際に、川を通じて海に流出してしまったゴミ、ということになります。私たちが毎月ゴミを回収していることも、単に保津川の景観を守っているだけではなく、世界の海をこれ以上汚さない、そういうことにつながっているんだなあ、と改めて感じました。

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続いての発表は鹿児島大学の藤枝先生。藤枝先生は、瀬戸内海に注ぐすべての川の本流と支流を、なんと自転車でまわってゴミ情報を収集された、というなんとも面白い方です。ちなみに本職は水産学の先生なんですが、そのバイタリティには頭が下がります。

今回の会議では、各地の取り組みの紹介の時間もあり、私たちが今、開発を進めているリアルタイム・ゴミマップについてもご紹介させていただいたところ、多くの方に関心を示していただきました。私たちとしても開発がひと段落したら、ぜひ他の地域でも使ってもらえれば、と思っています。

そしてそれ以上に、現在、議員立法で法制度化が進められている漂着ゴミ問題など、多くの情報を得ることができ、そして多くの方々とお話をする機会を得られたことが大きな収穫でした。

多くの地域で、清掃活動は行なわれています。しかし、それぞれが別々の取り組みでは大きな力にはなりえません。でも、今日のこの会議のように、同じような問題に取り組む人々が集まって真剣な議論を重ねていくことで、なにか大きな動きが生まれるのではないか、そういう可能性を感じました。

さて、明日は今年の「ふるさと清掃運動会」の相談のため、浜松町の富士山クラブを訪問した後、茨城県の霞ヶ浦のほとりで、筏復活プロジェクトを支援いただいている花王のみなさんとの会議です。明日もまた忙しそうな予感がしますが(笑)、頑張って行きたいと思います。

(H)

「第2回海ゴミプラットフォーム・JAPAN」に参加しました!」への2件のフィードバック

  1. リアルタイム・ゴミマップ、真っ先に使わせていただきます。野鳥や流域のイベントの簡単な告知など援用ができるかなと思いながらお話聞いていました。

  2. >矢部川さま
    先日はありがとうございました。ゴミマップ、ご期待に添えるように鋭意開発中ですので、こちらこそ、今後ともよろしくお願いいたします!

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