2010/08/08
亀岡平和祭・保津川花火大会でエコステーションの実証実験を行いました
昨日7日(土)に行われた保津川花火大会で、今年も散乱ゴミ防止を呼び掛けるエコステーション(ゴミ回収拠点)の実証実験を行いました。全国各地でお祭りや花火大会といった大きなイベントで散乱ゴミが問題になっていますが、昨年からゴミの回収拠点を設置し、どれだけの散乱ゴミを防ぐことができるか、実証実験を始めています。今年は設置場所を増やすとともに分別回収も行なうことにしました。さて、当日の様子はどんな感じだったのでしょう?
今年から始めた分別収集、「ビン・缶」「ペットボトル」「その他のゴミ」の3区分で回収します。昨年は、処分の都合上、回収区分がなかったのですが、来場者のみなさんから「分別しなくてもいいのですか?」という声をたくさんいただきました。そこで、まず、リサイクル可能なゴミがどれくらいあるものなのか調べてみよう、ということで、京都の祇園祭にならって3つに分別して回収することにしました。
ちなみに上の写真の場所を担当していただいた方は、岡山からお仕事で京都に来られて、現在は京都市内にお住まいの方。今回は先日の新聞でご覧になった方だけではなく、亀岡市外からの方も含めて19人もの方にボランティアとしてお越しいただけました。
去年もそうでしたが、印象的なのは若い世代ほどきっちりと分別の区分を守ってくれることです。「最近の若い者は・・・」などとよく言いますが、いやいやどうして、若い人のほうがしっかりしていることだってあるのです。私が担当していた場所では、部活帰りの中学生と思しき女の子たちが、自分のゴミを拾うついでに地面に落ちていたゴミをさっと拾ってくれたり、やんちゃそうな高校生も「手伝うわ!」と言ってくれたり、そんなうれしいこともたくさんありました。
一時期、保津川の花火大会でも、散乱ゴミ防止にということでゴミ箱を撤去して、その代わりゴミ袋を配布、という取り組みをされたこともありました。しかし結果はまったくの逆効果。そりゃ、誰だって(私たちでも)ゴミを持って電車に乗って帰ったりまではさすがにイヤです。ゴミ箱がなければ、ちょっとしたところにゴミを積み重ねて置いておくのも無理はありません。でもそれが翌朝にはカラスにつっつかれて散乱してしまっていたのでした。
そんなときに京都の祇園祭の取り組みや、「全国にはゴミの持ち帰りを“禁止”している花火大会もあるらしい」という話を聞いて、それでは保津川花火大会でもやってみよう、ということになったのです。
相変わらず目立ったのがプラスチック製のウチワ。販売促進なのかもしれませんが、こんなもの誰もまじめに読まないだろうに、、、と思います。そして実際に、たくさん捨てられてゴミに。せめて紙や竹で出来た自然に返る素材を使っていただけたら、と思います。企業の皆さんにも、本当にそれが企業のイメージアップや売り上げの増加につながっているのかどうかを考えてもらえればなあ、と思います。
さて、エコステーションのボランティアの一番の楽しみは、何と言っても最初から最後まで「特等席」で花火を見ることが出来ること!今年もじっくりと楽しませていただきました。きれいな花火を見ながら、そしてお客さんたちから「ご苦労様です!」「ありがとう!」と声をかけていただけると、疲れも感じないものですね。
ちなみに上の写真の左側の男の子は、京都の洛陽総合高校の生徒さん。友達4人でボランティアにかけつけてくれました。暑い中、そして遠いところをありがとうございました!
人の波も引いて、撤収作業を始めた午後10時ごろ。
どうですか、この地面の様子!一昨年までは足の踏み場もないほどにゴミが散らかっていました。
保津大橋の上もご覧の通り。
最後にみんなで記念撮影して終了です。遅くまでお疲れさまでした!
さて、気になる今回の成果ですが、以下のようになりました。
- ペットボトル: 9袋
- 缶・ビン: 9袋
- その他のゴミ:73袋
今年、商工会議所にご用意いただいた袋は1袋が200Lのサイズのものでしたので、ざっと考えると、200L×91袋、かさ容量でなんと18トン、という計算になりました。
まあ、「その他のゴミ」は積み重ねたらつぶれてしまいますので、実際には2トントラック2台分程度の量でしたが、それよりも注目したいのはペットボトルや缶・ビンの多さ。単純にペットボトルとカンを「ゴミ」ではなくリサイクル用の「資源」として考えれば、それだけで20%ものゴミを減らせる計算になります。しかも、普段の川のゴミの清掃と異なり、「飲みたて」というのでしょうか、土や砂で汚れていない、きれいなものばかりですので、埋め立てる必要などまったくないものばかりです。ぜひ、リサイクルの方法についても考えられれば、と思います。
最後になりましたが、今回の実証実験にご協力いただいたみなさま、ありがとうございました。こうしたデータをもとに、来年の花火大会がさらにゴミの少ないものになるよう、みなさんと一緒に考えていければと思います。