2009/10/06
「ふるさと清掃運動会in保津川」が行われました!
10/4(日)、気持ちよく晴れ渡った青空のもと、今年も「ふるさと清掃運動会in保津川」が開催されました。
丹波に秋の深まりを告げる朝霧の中、参加者のみなさんが続々と会場に集まってくださいました。一昨年の第1回は120名、雨の中行われた昨年の第2回目は70名の方にご参加いただきましたが、今年はそれをはるかに上回るペースで参加申し込みが進んでいきます。これは過去最高を更新するのではないか?と、受付業務に当たったスタッフはうれしい悲鳴をあげながら対応に追われました。
富士山の環境保全に取り組むNPO法人富士山クラブと、王貞治さんはじめ各界の著名人の呼びかけで2年前に始まった、環境保全の全国キャンペーン「ふるさと清掃運動会」。プロジェクト保津川が2年前に設立された時の記念シンポジウムに講師としてお越しいただいた川島攻・NPO法人富士山クラブ前事務局長に参加を呼び掛けていただいて以来、私たちも毎年開催しており今年で3回目となりました。
開会式のあと、さっそくゴミ袋と火ばさみを片手に4ヶ所に分かれて清掃開始です。
そのうち2つのチームは、広~い保津大橋一帯の河川敷をゴミを拾って回ります。このあたりは強い風で飛ばされたBBQ客の残していったゴミが散乱しているのですが、繁みもなんのその、みんなでゴミを拾って回ります。ちょうど清掃開始とともに霧が晴れ渡り気持のよい青空が現れてきました。今日もいい天気になりそうです!
こちらは保津川下りの船に乗って清掃に出発。子供たちに船の楽しさも味わってもらおう、と保津川下りの船頭さんたちが仕事の合間を縫って駆けつけてくださいました。頑張ってくださいね!
係留場を出発して上流に向かう船。保津川下りならぬ「保津川上り」。プロジェクト保津川の清掃会ではすっかりおなじみになったこの風景、普段ならお金を払っても決して出来ない体験です。
船に乗って上流側の広い河原に到着、いよいよ清掃開始です。この広い河原には、8月の大雨で増水したときに、河原を洗うように水が流れ、ペットボトルやビニール袋などが散在していました。今、拾っておかなければ再び増水した時に、今度はここから下流や海に向けて流れ出していくかもしれない、そう思ってもこんな風に広い河原では「キリがない」と言いたくもなります。でも、こうして宝さがしのように、みんなでワイワイしながらのゴミ拾いは、それはそれで楽しいものです。
逆に下流側の河原は、増水した時にゴミが洗い流されて案外ゴミが見つからなかったり。。。ということで、私も一緒に歩きながら少ない知識で河原に生えている植物のお話などしてみたり、ちょっとした自然観察会?(笑)
いつも営業所ぐるみで参加いただいている佐川急便のドライバーさんたちは、生い茂る草もなんのその、繁みをかき分けてゴミを集めてくださっていました。実はこのあたりには、先程の場所とは逆に増水した時にたくさんのゴミがネコヤナギに絡みついていたのでした。それを一つ一つ手で外して袋に入れていくのは見た目以上に大変な作業です。ありがとうございます!
今回は、NPO法人ナルクのみなさま30人も駆けつけてくださいました。2年前にお越しいただいたときに比べると、ゴミが少なくなった河原を見て、「ゴミが少なくなったのはいいけど、達成感が・・・(笑)」と、おっしゃっていました。確かに2年前と比べると、大型ゴミの不法投棄は激減したのが、ゴミを拾っているとよくわかります。
さて、今回は初参加となるガールスカウト京都府第57団のみなさんも元気に頑張ってくれました。
今年1月、ガレリアかめおかで開かれた環境フェスタでたまたま同じブースで展示を行った際に、何か一緒にやりたいですね、とお話しさせていただいたことがご縁で、今回は団の行事として参加してくださいました。ありがとうございます!
みなさん、本当にいい笑顔ですね!
さて、もう一つのチームは市役所に用意していただいたマイクロバスに乗って下流の「保津小橋」へ移動して、小橋やその下流の「古浜」の清掃を行っていただきました。
小橋では、川の中に落ちている粗大ゴミを、ロープを使って引っ張り上げていただきました。色々なものが見つかるものです。
また、前日までの雨でたくさんのペットボトルや発泡スチロール類がテトラポットの間に漂着していたので、こちらも回収していただきました。
実はこの場所、つい2週間ほど前に保津川下りの船頭さんたちが徹底的に清掃を行われたばかりの場所です。少し雨が降って増水するだけでこのありさま。つくづく、ゴミは元(発生源)から絶たないと、と痛感します。
ところで、これは何でしょう?
答えは、花火大会で打ち上げられた花火玉のかけらです。あたり一面にたくさん落ちていました。先日長野県の諏訪湖を訪れた際には、この花火玉の燃えカスが湖岸一面を覆い尽くしていて驚きましたが、やっぱり保津川の河原にも落ちているものなんですね。
みなさんが集めてくださったゴミは、軽トラに積み込んで本部まで運びます。みなさんが積み込む様子を、ゴミ隊長としてすっかりみんなのアイドルになった船頭さんの愛犬「ムク」ちゃんが見守っています。
帰りの船では、操船体験も楽しんでいただきました。公園でボートを漕ぐのとはちょっと勝手が違い、みんな悪戦苦闘。船頭さんのお仕事を体験してみて「すごい!」「大変そう!」「難しい!」と、感嘆の声が上がります。
単なる観光川下りではなく、私たちの住む町に伝わる伝統産業、そういう視点で船頭さんのお仕事を見直してみると、面白い発見がいっぱいあるものですよ!
トラックに積みきれなかったゴミは、みんなで手分けして運びます。あと一息、頑張りましょう!
さて、1時間ほどの清掃活動を終えて閉会式です。一緒に清掃活動にも参加してくださった湯浅・亀岡市副市長から参加者のみなさんへ感謝の言葉が伝えられました。
大きな拍手で、今日の清掃活動を締めくくりました。
今回集まったゴミ。翌日に市役所に処分場まで運んでいただいたのですが、その時にいただいた連絡では、
- 埋立てゴミ 大型ゴミ袋(40L)×142袋 (軽トラック2台半)
- タイヤ 4本
- 総重量 460kg
だったとのことです。ゴミ袋の数は、スタッフで詰めなおした後の数ですが、ゴミが少なめだったとはいえ、やっぱりたくさん落ちているものですね・・・。
さて、清掃会のあとはお楽しみのお茶やお菓子のふるまい、そして地元産の新鮮野菜の即売会です。今回もとれたてのサツマイモをはじめ、農家のみなさんに色々と用意していただきました。いつもありがとうございます!ちなみに振る舞いでは、丹波の黒豆の枝豆、丹波栗の焼き栗、そして焼き芋、、、だったのですが、あっという間になくなってしまって写真に撮れず(笑)
こちらは、保津川河川敷でいつもモーターパラグライダーを楽しまれている「桂和賀PPGフライトクラブ」のみなさん。清掃活動に参加してくださったのですが、ぜひ皆さんもご覧ください、ということで展示をしてくださいました。上空2000mから眺める保津川、一体どんな風景なんでしょうね?
さあ最後は、お待ちかねのプレゼントの抽選会です。今回は、王貞治さんのメッセージとサイン入り手ぬぐいが参加賞として全員に配られました。また、協賛いただいた嵯峨野トロッコ列車より景品、保津川下りからは優待乗船券を提供していただき、抽選でプレゼントさせていただきました。さらには、急きょ野菜の即売会を行ってくださった農家の方からも、「これもどうぞ!」と野菜のプレゼントがありました。みなさん、抽選結果に一喜一憂、大盛り上がりとなりました。
今回は、雨にたたられた昨年の70人はもちろん、一昨年の第1回目の120人をも大きく上回る161人もの集まっていただきまいした。さらには、保津川にカヌーを楽しみにこられていた4人の方も、飛び入り参加で保津峡のゴミを集めてくださいました。
ということで、保津川会場の参加者数は165名として報告させていただきます!
プロジェクト保津川の定例清掃会の一環として行った今回の「ふるさと清掃運動会」ですが、回を重ねるごとに保津川を愛する人の広がりが、地域や世代を超えてじわりじわりと広がっていることを実感します。今回も、地元の亀岡市内はもちろんのこと、お隣の南丹市や京都市、さらには遠くは滋賀県や大阪府からもたくさんの方にお越しいただきました。そして、年齢層も実に幅広いものとなりつつあります。
残念ながら、保津峡には大変な量のゴミが漂着したままになっているのもまた、残念な現実ではあります。しかし、私たちは何もそういう酷い状況ばかりを見ていただきたいのではなく、川は本当はきれいで楽しいところなんだ、ということを1人でも多くの方と共有したいなあ、と思っています。
王さんのメッセージ、「環境は心だ」。その「心の輪」を、これからも少しずつでも着実に広げていきたい、そう感じた今年のふるさと清掃運動会in保津川でした。
最後になりましたが、早朝より各地からお集まりいただいた多くのみなさま、団体で参加いただいたNPO法人ナルク、ガールスカウト京都57団、亀岡電子株式会社、佐川急便亀岡営業所、桂川PPGフライトクラブのみなさま、そして開催にあたってご後援・ご協力いただいたみなさま、本当にありがとうございました。
(H)