2009/02/13
暖房船でポカポカ保津川下り!
「保津川下りは冬の間はお休みじゃないんですか?」とよく聞かれますが、そんなことはありません。冬の間はストーブを積み込み、テントで囲んだ「冬期暖房船」で、暖かい川下りが楽しめるのです。
先日、川の様子を確認するために、定期船に乗せていただき、保津川を下ってきました。この時期の保津川は、たくさんの渡り鳥がやってきていて、夏の間とはまた違う楽しみを味わえます。
そして何よりも楽しいのが、船!夏の船はシートが設けられていて、そこに座りますが、冬の船は船底に赤いカーペットがひかれていてそこに座ります。つまり、床に座るわけですね。すると、まず、視線が低くなります。そして、波の衝撃を体全体で感じることができるのです!
明治の文豪、夏目漱石は「虞美人草」の中で保津川下りを紹介していますが、その中で、
傾むいて矢のごとく下る船は、どどどと刻み足に、船底に据えた尻に響く。
と記しています。昔の保津川下りは、船底に赤い毛氈を敷いて、その上に直接座っていました。そう、冬の間は、その当時と同じ「乗り味」が楽しめるのです。
船頭さんたちは、途中で持ち場を交代されますが、夏の船と違ってテントがあるため、その移動はちょっと大変。いつも以上に足もとが狭い船べりを歩いて移動される船頭さんを見ていると、「落ちないでね!」と思わずにはいられません。ちなみに写真の船頭さんも歳は70を超えておられますが、すいすいと移動、すごい運動神経です。
さて、明日は第15回定例清掃会。桂川クリーン大作戦とタイアップして嵐山での開催です。昨日からの雨で、嵐山にはまたたくさんのゴミが漂着していると思われますが、みんなで保津川をきれいにしましょう!
(H)