2008/11/22

保津川~もうひとつの職人技

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嵐山の渡月橋の先、渡月小橋の下を、お客さんをおろした保津川下りの舟が通り過ぎていきます。さて、亀岡から16kmも川を下ってきた保津川下りの舟、いったいどうやってふたたび亀岡まで戻るのでしょうか。

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渡月小橋を少し下った所に、船着場があります。船頭さんたちはここで船を下りられます。すると、舟がクレーンに釣り上げられて・・・。実はトラックに3艘重ねて積み込まれます。(その写真を撮り忘れてしまいた!)

実はこのあたり一帯、細い道なんですが、そこをトラックが出発していくシーンは、初めてご覧になった方はきっと驚かれると思います。

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旅館やお店が立ち並ぶ細い路地から、ガードマンのおじさんの誘導でトラックがバックでやってきます。

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見上げんばかりの大迫力。道行く人も思わず唖然として眺めています。

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ガードマンのおじさんと、トラックの運転手さん、手慣れた様子で、無事に方向転換終了。狭い道ですがバスもたくさんやってきます。通行に支障をきたさないように時間との勝負!

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この間、わずか数十秒。あっというまにトラックは亀岡方面に走り去っていきました。

今日から3連休、京都から亀岡へと抜ける国道9号線(山陰道)を走っているとひっきりなしに舟を回送するトラックに出会います。この時期は道路も大渋滞するため、舟を回送するトラックの運転手さんも、亀岡から嵐山へは可能な限り渋滞を避けて来られるとか。それでも、午後には舟も船頭さんも足りなくなってしまい、乗船場ではお客さんをさばききれなくなってしまうこともよくあるそうです。

亀岡の乗船場では、夜遅く、真っ暗になっても舟を降ろす風景が見られます。お仕事とはいえ、本当にご苦労さまです。

かつては下った舟を、船頭さんたちは綱で曳いて帰られていたのですが、昭和23年にトラック輸送に切り替わってからも、また新しい「職人技」に支えられて保津川下りは運行されているのです。嵐山にお出かけの際は、ぜひ一度、観光地の「舞台裏」もご覧になってください。

(H)

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京の台所・錦市場にて保津川筏復活プロジェクトの展示会開催中!(~11/29(日))

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