2008/09/11
保津川筏復活プロジェクト~願いから夢へ~前編
保津川筏復活プロジェクト2008、皆さんのご協力の下、無事成功することができました。
ありがとうございました。
その模様を2回に分けて報告いたします。
9月10日、ここ保津川は朝から雲ひとつない青空。このイベントの成功を予感させるかのような絶好の筏流し日和(笑)となりました。
朝8時より関係者が集まり、準備作業が始まります。やはり筏に使う木材の搬入が一番大変な作業です。ここはやはり普段から力仕事をされている保津川下りの船頭さんの出番です。大型トラックは河原の傍までしか入れませんのでイベント会場まで軽トラックでピストン輸送。「田んぼのベンツ」が大活躍です。約70本ほどの木材を搬入します。
今回、木材をつなぎとめるために用意された「藤蔓」。船頭さんによって約1週間かけて約80本ほどの藤蔓が集められました。これがなければ昔ながらの筏つくりはできません。
さあ、いよいよ午前の部の開始です。午前の部は筏・連絡協議会の聞き取り調査も兼ねて関係者のみで行われました。
主に筏作りの工程の確認と船頭さんによる基本製作技術の習得を兼ねて、1~3連目までの筏を作成します。
水際に木材が並べられ、長さや太さを調整しながら並び替えます。太い木材ほど外側に使います。
まず木材の両端を「樫」の木と「藤蔓」と「カン」で固定します。
詳しくは当ブログの予行練習の模様を参照してください。
http://hozugawa.cocolog-nifty.com/blog/2008/08/post_83c6.html#more
1連目と2連目をつなぐ工程。ここは中心部分でしかつなぎません。なぜなら1連目が左右に動くようにするから。まさに人で言う1連目が頭、つなぎ目が首の部分になります。
ご指導いただいた元筏士・酒井さんの指示が飛びます。
筏のまさに命「カジボウ」を差込、固定します。この「カジボウ」、舟で言う「舵」。酒井さん自ら筏に乗り、手順を伝授していただきます。
「カジボウ」のチェック。これが緩んでいると舵がうまくとれません。
2と3連目をつなぎ、第2の「カジボウ」を取り付けます。これは第1の「カジボウ」の補助的役目を担います。
午前の部で予定していた3連分、完成したので、試し乗りです。なかなか舵が取れません。酒井さん曰く、6連つながないと舵はあんまり取れないとのこと。難しいものですね。
昼食休憩を利用して、関係者みんなで試乗会。
水の冷たさを感じながら、なんとも言えない筏の乗り心地を感じながら。乗った人しかわかりませんこの感触!
関西テレビのキャスターも(笑)
そして、午前の疲れを癒す昼食のお弁当。
今回も依然お世話になった「花いちばん」さんのお弁当。
http://hozugawa.cocolog-nifty.com/blog/2008/05/post_04c4.html
地元で取れた旬のお野菜中心のお弁当。今回の趣旨でもある「山と川、そして人が繋がる」に通じるお弁当でした。おなかも心も満足し、午後への英気を養うことができました。花いちばんさん、ありがとうございました。
さて、午後の部は、保津小学校、南丹高校の環境学習も兼ねた市民対象のプログラム。そして保津浜から山本浜までの60年ぶり!の筏流し。
後編へつづく。
(K)
おつかれさまでした[E:sun]
間伐材研究所のいりえです。
最後は資料館に寄らずに失礼しました。
筏に乗せていただき、写真も載せていただきありがとうございます。
朝日新聞の記事、読みましたよ。かっこよかったです。
「伝統」を知っている方、途絶えないようにしようとされている方、みなさん本当にステキでした。
おかげさまでテンションあがりっぱなしの一日を過ごせました。
ありがとうございました。
>いりちゃんさん
筏イベント、お越しいただきありがとうございました。保津小橋のちょっとした急流をちゃんと乗り切れたときは、本当に嬉しかったです。そして、元筏士の酒井さんや上田さんが、テレビのインタビューに「ほんま、嬉しいです」と答えていただいているのを横で聞いていて、ジーンときました。12連のフルサイズの筏で嵐山へ、そして人と森と川とのつながりをもう一度考え直すきっかけに、夢は大きく頑張っていきたいと思います。
ちなみに私は翌日から旭川出張、家具工業の調査ですが、こちらでもいろいろと面白い取り組みがなされていますよ!