2008/06/09

保津峡駅

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峡谷の無人駅、また全国でも2ヶ所しかない川にかかる橋上の駅としても知られるJR山陰本線・保津峡駅。ホームに降り立つと、聞こえるのは保津川の川の流れと鳥のさえずりのみ、静かな静かな山間の駅です。

現在の駅は、平成元年にJR山陰本線が複線別線化された際に、現在はトロッコ保津峡駅となっている旧駅から引越しした2代目の駅で、その際に新線では用地の確保が難しいために全国でも珍しい橋上にホームが設けられた「川を跨ぐ駅」となりました。

元々は、昭和4年に列車の行き違い設備である松尾山信号場として設けられたのですが、柚子の里として有名な水尾集落の人たちなどの交通の便をはかるために昭和11年に「駅」に昇格しました。国道9号線の整備や馬堀駅が出来る以前は、現在の亀岡市篠町王子地区の人たちも保津峡駅まで山道を歩いて通われていたと聞きます。

ところで駅の住所は駅舎の場所で決まります。この保津峡駅、京都市内の駅ということになっており、長距離切符における割引制度でもいわゆる「市内駅」として扱われていますが、現在は水尾川を挟んで亀岡市内に位置していることは案外知られていません。これは旧駅は京都市内(西京区)に立地していたのですが、移設後も乗客の便宜を図るためそのまま「京都市内の駅」ということになったのです。

近年は愛宕山登山や保津峡ハイキングの入り口として、春や秋には大勢の乗降客で賑わっていますが、今朝はいつもどおりの静かなホームでした。

プロジェクト保津川 原田

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