2008/05/19
アユモドキ見守り隊の活動を紹介します
亀岡市内には、プロジェクト保津川と同様に環境保全とまちづくりをテーマとしたNPO法人として「亀岡・人と自然のネットワーク」という団体があります。この団体は、生き物や生態系の側面から環境保全を考え活動しています。
今回は、先日5月18日(日)に実施されたアユモドキ見守り隊の活動を紹介します。
さて、プロジェクト保津川のメンバーである私も含めて理事3名は、両方の団体に所属しています。
このうち、「亀岡・人と自然のネットワーク」は、「アユモドキの保護と啓発」をシンボル活動としています。アユモドキとは、国の天然記念物であり、かつ、種の保存法にも指定さ
れている絶滅寸前の大変貴重な魚です。その上、現在、自然の状態で繁殖行動が確認できているのは世界中でも岡山市内の吉井川水系と、亀岡市内の保津川支流にある、たった2箇所だけです。かつてはアユモドキがたくさん生息していた琵琶湖・淀川水系の中では亀岡のたった1箇所だけ、琵琶湖ではすでに絶滅したといわれています。
そのため、今年もこの貴重なアユモドキのことを市民の人たちに知っていただき環境の大切さを啓発するため、亀岡市文化資料館と共催で「アユモドキ見守り
隊」を実施しています。この活動は、親子でアユモドキのことを学ぶとともに田んぼと生き物のつながりなども体験する1年間コースです。その第1回目が平成20年5月17日(土)に開催されました。
今回は第1回目の開催のため、アユモドキについてまずは参加者全員で勉強です。そして、その後にはアユモドキが田んぼに上がって来られるよう魚道を設置しました。魚道の遮蔽板には、みんなでいろいろな絵をペイント。たくさんの魚が上がってくるといいですね。
いよいよ現場に板を設置します。あと半月もしたらここの水路も満々と水を湛え魚たちの遡上が始まります。
魚道のある水路では改良工事が行われています。本来ならコンクリートで護岸されるところですが、この水路はアユモドキが繁殖したり生育するために大切な場
所のため、地元の農業者に趣旨をご理解いただき、わざわざ手間のかかる木製石積みとしていただきました。こうすることで稚魚の生育場所が確保されます。コ
ンクリート製と比べて雑草も生えやすく維持管理に労力を必要とする木製護岸は、土地改良区の温かいご理解ご協力があったからこそ実現したことです。農業者
の方々の心に感謝です。
今日の活動は、これで終了です。
次回は田植えに挑戦です。みなさんお疲れ様でした!
プロジェクト保津川 山内