2008/05/15

神戸大学・竹内ゼミが、保津川でフィールドワークを実施されました

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神戸大学経済学部・竹内ゼミのみなさん12名が保津川峡谷における河川ゴミの状況を調べる為、保津川にお越しになりました。

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ゼミ担当の竹内先生のもとで環境経済学を学ばれているみなさんですが、今日は大学の創立記念日で講義がお休みということもあり、教室を飛び出して清掃活動も体験しつつ、保津川下りに乗って実際にゴミの状況を見てみよう、と企画された今回のフィールドワーク。午前中はまずトロッコ列車に乗って亀岡までお越しになり、昼食の後に保津浜で清掃活動の体験をされる予定でした・・・が、一昨日の大雨で保津川は増水し、保津浜のゴミは流されてしまった上に、まだ水が引かないため、そもそも保津浜に立ち入ることが出来ない状態!

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しかし、そんなことでめげてはいられません!今回、全面的に協力いただいた保津川遊船のエコ・グリーン委員会の皆さんの機転で、保津川に沿って歩いて、ゴミが漂着している現場を見てみましょう、ということになりました。

今回、みなさんに見てもらったのは保津川下り乗船場の少し下流、保津川が大きく左にカーブしている通称「大曲り」の先にある「上内膳(かみないぜん)」です。ちなみに上内膳の詳しい説明は下のリンク先をご覧下さい。

船頭さんの後ろについて堤防を下りていくと、そこにはこんな状況が広がっています。

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川の中には流れが速いところと、一方で水が渦巻き、ゴミが溜まる場所があります。一見きれいに見える保津川も、ちょっと視点を変えるとこんな風にゴミが集まってしまう場所もあるのです。そしてそこに浮かんでいるゴミのほとんどはペットボトル。

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毎月、こんな風に清掃活動をしているんですよ、とは船頭さんの弁。でもこういう細かいところは保津川下りの大きな舟では近寄れないので、目の前にゴミが見えていても拾えないことが多くてもどかしい、というお話をしていただきました。

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ペットボトル以外にも、たとえばボールやプラスチックのバットもあります。あっというまに土嚢袋が満杯になりました。ちなみにわずか20数mの間で、です。

この下流にあるテトラポッドのところには、今日のような大雨のあとにはもっと大量のゴミが漂着しており、土嚢袋50~100袋なんて、あっという間に集まりますよ、というお話をされると、学生のみなさんは一様に驚かれた様子でした。また、この辺りのゴミはまだ回収しやすいほうで、峡谷に入ると本当に危険な場所もいっぱいあり、山のようなゴミを目にすると、心がくじけそうになります、という船頭さんの話に、みなさんじっくりと耳を傾けておられました。

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世界中から年間30万人ものお客さんが保津川下りを楽しみに来られ、その人たちにゴミだらけの川を見せるわけにはいかない、という想いから、船頭さんたちも清掃活動をされていますが、それだけでは限界があり、流域の市民も一体となった取り組みを通じて、根本的にゴミの問題を解決しないと、いつまで経っても“いたちごっこ”です。

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保津川下りのような観光業者はもちろん、地元の市民や企業とも連携した取り組みが必要であり、そのためにみんなで集まってプロジェクト保津川というNPOが設立され、その中のメンバーのひとりとして保津川遊船という法人、そして多くの船頭さんが個人としても参加されている、という経緯もご説明いただきました。

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今回は大雨のあとの増水という安全上の問題もあり、清掃活動も中止になるなど、保津川のゴミ問題のほんの一端しか見ていただくことは出来ませんでしたが、学生の皆さんの目には保津川の現状はどのように写ったのでしょうか。

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さて、最後はお楽しみの保津川下りです。今日は前日よりも水位は若干下がりましたが、それでもまだ「四人水」!快晴の空の下、迫力満点の保津川下りを楽しんでいただけたのではないでしょうか?

乗船場でプロジェクト保津川のメンバーでもある船頭さんたちと一緒に学生さんたちを見送った後、、、

私は車で保津小橋まで先回りして、もう一度記念写真を撮るために待機!

。。。なんですが、保津小橋周辺のテトラポッドの間にはやはりゴミが目に付きます。写真ではゴミがたくさんあるように見えませんが、実際にはあらゆるゴミがテトラポッドの間に紛れ込んでいます。しかも、岸からは見えなくても、船の上からは実によく見えるのです。地域の観光資源としても大切な川であるだけに、いろいろな意味でゴミは本当に大問題なのです。

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さて、舟がやってきました!

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視界を遮るものが何もない橋の上から眺めていると、真っ青な空、山の新緑、ほんとに美しい眺めです。そんな中を、「ギィ~、ギィ~」と櫂を引く音とともに近づいてくる舟。私たちにとっては子供の頃から当たり前の風景ですが、いいもんです。

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ただ、今日は増水して水量が多かったので予想外に船のスピードが速い!実は結構、ギリギリのタイミングでした(笑)

保津小橋の上でカメラを持って待ち構えて、、、

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「ハイ、チーズ!」

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気持ちの良い風と新緑の中、嵐山までの船旅を楽しんでくださいね!と思いながらお見送りしました。

今回のフィールドワークの実施は、プロジェクト保津川にとっても実質的に初めての事業でした。関係者の皆様には、いろいろとお世話になりありがとうございました。プロジェクト保津川では、これからも観光を通じて川の環境のことを考えてもらえる事業を実施していきたいと考えています。

学校や企業の方で、保津川でのエコツアーにご関心をお持ちの方は、ぜひプロジェクト保津川事務局までご一報ください。

プロジェクト保津川 原田

神戸大学・竹内ゼミが、保津川でフィールドワークを実施されました」への2件のフィードバック

  1. 15日はお世話になりました。竹内ゼミの佐野と申します。わざわざ駆けつけてくださりありがとうございました。
    保津川の美しい自然を味わえ、大変有意義な時間を過ごせました。
    一方で、川の実情を知ることも出来たこと、川に関わる人々の苦悩をお聞きしたことは大変勉強になりました。
    これからも美しい自然保全のために頑張ってください。

  2. SANOさん
    途中からでしたが、私もみなさんとご一緒させていただけて楽しかったです。
    自然が相手だけに、なかなか予定通りにものごとは進みませんが、それでも文字通り川の実情を目の当たりにしていただき、そこで何かを感じていただけたら何よりです。
    GW中のBBQゴミも、ぷかぷか浮かんでいるペットボトルも、捨てた人は「これくらいたいしたことない」と思っているのかも知れませんが、チリも積もれば、、、というのがゴミ問題の本質だと思います。
    ぜひ、また保津川に来てくださいね!

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