2008/05/09
黄色い山
保津峡の新緑もずいぶん色が濃くなってきました。今日はまるで梅雨入りを思わせるような曇り空と蒸し暑さです。
さて、山陰線や保津川下り、トロッコ列車から保津峡の入り口にあたる山々を見ると、一面に黄色くなった木々が広がっているのに気付かれるのではないでしょうか?
遠目にもハッキリわかる黄色い木々(JR馬堀駅より)。
実はこれ、椎の木が一斉に花を咲かせているのです。椎の木は、かつては薪炭用として適度に伐採されていましたが、燃料革命以降使われなくなりました。常緑樹の椎の木は生命力も強く、大きく枝を張るため、成長に十分な日光が必要なモミジやコナラ、マツを駆逐してしまいます。そのため京都の東山や西山、嵐山では伝統的な山の景観が失われる、と間伐などの対策も進められています。
適度に人の手が入ることで受け継がれて来た日本の原風景ともいうべき里山の景観も、大きな曲がり角に来ていることを感じずにはいられませんね。
プロジェクト保津川 原田