2009/06/07
5月30日(土)、山形県の離島、飛島での【第9回飛島クリーンナップ作戦】に参加しました!
去る5月30日(土)、山形県の離島、飛島での【第9回飛島クリーンナップ作戦】に参加してきました。
私は前日29日(金)から現地に入り、半分スタッフとして勉強させていただきました。島民300名くらいの島に、さまざまなところから参加者約280名、回収したゴミはゴミ袋950袋(トンパック16袋)、推定3トン!【壮観】の一言です!
酒田港にて前日から乗り込むスタッフと合流しました。
飛島に誘っていただいた佐藤丈晴さん、今回のクリーンナップ活動を主催しておられるパートナーシップオフィスの金子理事、飛島と同じく離島でのゴミ問題に悩まされている粟島の渡辺さん、東北公益文科大学の呉先生と、林さんをはじめとする学生スタッフの皆さん、ゴミの運搬・処理をして頂く酒田市の職員松林さんなどなど。
鳥海山を右手に見つつ、船で一路飛島へ向います。
港を出ると、まっすぐに飛島へ。島影がだんだん大きくなり、ピッタリ1時間半での到着でした。
島に近づくと、ウミネコだらけ。写真の白い点々、全てウミネコ、すごい数です。鳥海国立公園に位置する島で、ウミネコの保護地域にもなっているそうです。
飛島に到着です。飛島は海釣りのメッカらしく、私たち以外は釣り客がほとんどでした。
到着後、早速ラーメンを頂きに。ラーメンの海苔が自家製らしく、分厚いんです!厚さが5mmくらいあったのではないでしょうか?
食後はそのまま簡単なミーティングに。ちなみにお邪魔したのは【ほんま食堂】さん。
昼食後、翌日の清掃会場を視察しました。私たちは、酒田市の車での移動です。学生さんたちは無料貸し自転車にて移動、これが、結構坂道があって・・・。その坂道で追い抜いたら、学生さんたちから「え~っ!」という大きな声が(笑)。
島の真ん中に道が通っているのですが、海岸に降りるポイントで学生を待つことしばし。しばらくすると息を切らした学生たちが到着しました。落ち着いたところで海岸へ降ります。
普段川で見るゴミとは比べ物にならない量のゴミが漂着してました。が、これでも金子さんによると、5年前よりだいぶきれいになった、ということです!
実際に5年前の写真を持ってきていただいていたのですが、同じところから見ると、確かに減ってる!
ただ、5年前が異常です!ゴミが1.5mもの層になっていたとのことです。処理に当たって、量も大変ですが、それよりも臭いが凄かったらしいのですいろんな液体が腐って、とんでもない臭いになっていたようです。
【私たち人間の欲望の成れの果て】という印象を受けました。意を新たにする思いです。
その後、とびしま総合センターにて飛島の方と打ち合わせ。クリーンアップ作戦についてはすでに準備万端整っていて、最後の確認です。その後も話は続き、人口減少の問題、小学校や中学校の再開など、多岐にわたっていました。
夕食は、離島らしく魚がたくさん。
おいしくいただきました。
ありがとうございました。
その後、夜のミーティングです。
スタッフや学生だけでなく、島に移り住まれた渋谷さんも交えてのミーティングとなりました。離島では人口減少が深刻な問題で、あえてその中に飛び込まれた方です。自身が移り住まれて、奥さんとの間に子供をもうけて小学校の再開にも繋がり、ご自身は介護サービスを提供されています。
ミーティングの中で金子理事長が繰り返しておられたのが、スタッフはゴミ掃除してはだめ、ということ。スタッフは、参加者が動きやすいようにサポートすることだけを考えましょう、ということです。私たちプロジェクト保津川の活動では、スタッフも一緒にゴミ拾いをしていますが、今回のように集中的に人が集まって活動する場合、非常に重要なことだと思いました。
ミーティング終了後は、懇親会です(笑)
粟島からのお土産、その名も【粟島】という日本酒。
新潟県小千谷市にある新潟銘醸株式会社に水とお米を持っていって作られているとか。水と言っても、粟島の水と海水です!海水中のミネラルが効くのか、おいしいんです!
すでに酔っていたからか、ちょっと辛口かな?という感じもありましたが、呑みやすくてスルスル入ってしまいます。4人で1升瓶と4合瓶をいただきました(笑)。ちなみに、うち1名は、お酒呑まず、もう1名もほとんど飲まず。私は、日本酒は次の日に残りやすいのであまり呑まないのですが、この【粟島】は飲みやすくて、次の日も残らず。いいお酒です!
ただ、惜しいのは粟島に行かないと買えないこと!という事で、興味のある方はぜひ粟島へお越しください!
清酒粟島由来
http://www.vill.awashimaura.lg.jp/food/index.htmlこのお酒は粟島島民の生命の水、飲料水をタンクローリーにて弊社工場まで運び、仕込用水として使用致しました。
また、酵母菌の培養にはその栄養源として島に海の幸をもたらす粟島の海水を用い丹念に仕込みました。
生命は海から生まれたと言われておりますが海水中のミネラルは、こうじや酵母の小さな生命に活力を与え、すばらしい清酒粟島を生み出しました。
どうぞ日本海に浮かぶ孤島粟島のロマンをご賞味ください。
さて、夜が明けてクリーンアップ作戦当日です。
とびしま総合センターにて参加者に出すオニギリとホッケを準備します。
おにぎりとホッケ、といっても300人分ですから相当な量!
朝から村人総出での準備です。朝7時から作業開始して、9時くらいに終了。初めのころは、「いったい何してるんだ?」という雰囲気もあったらしいのですが、回を重ねるごとに島の人の協力体制も整い、今では総出でのサポートとなりました。
その後、クリアケースに分けて、ライトバンにて搬送。
港に移動すると、ちょうど参加者のみなさんが到着されるところでした。フェリーからどんどん人が降りてきます。
地元の人が「普段、300人くらいの島です。今日だけで300人も人が来る。お祭りですね」と、チラッとおっしゃっていました。
確かに、その日だけ人口が倍になってるわけですし、そして「お祭り」と言う言葉に、いろんな意味が入っているのかな?と思いました。島を知ってもらういい機会でもあるし、本当の島の姿はまた別なのだな、と言うことも考えられます。
前日より、粟島の渡辺さんとご一緒させていただいた関係で、粟島から来られた銀一さん、がぶさんと合流しました。がぶさんは、元々埼玉出身で、緑のふるさと協力隊なるもので粟島に行っておられる方です。
清掃ポイントまでは徒歩での移動は時間がかかるので、車でのピストン輸送です。これも、マイクロバスなどがあるわけでなく、島の人の車で、島の人が運転して。全部で11台の車が大活躍です。ここにも村人総出の感があります。
降車ポイントにて清掃グッズなどをもらい、一路海岸へ。スタッフは完全分業制になっています。
その後は、浜に下りて各自清掃活動開始です。ユンボでそのまま持っていってもらいたいな!と思うほどゴミが大量に堆積している場所もあったりしました。
加藤紘一衆院議員も駆けつけておられました。NPO法人パートナーシップオフィスの佐藤さんにご紹介いただきましたので、海のゴミだけでなく、川のゴミも大変です、と言うことを訴えておきました。今週末に海ゴミ関連の新しい法案の採決があるらしく、川のゴミについては時間的に間に合わないとは思いますが、将来的にでも何らかの形で盛り込んでもらえれば、と思いました。
ただ、【川ゴミ】が大変なのではなく、【ゴミ】そのものが大変なのだ、と言うことを訴え損ねました。また、何らかの機会があれば、伝えることが出来れば、と考えています。
約2時間の清掃で、ゴミ袋約950袋(トンパック16袋)、推定重量約3トン!参加者は300名、ここまでくると、壮観ですね。
その後、各自ゴミを持ってバケツリレーの所定位置まで運びます。加藤議員も一緒に持って運びます。
列の中から撮ったので、よく分からない写真になってますが、その後、全員でバケツリレーです。
ゴミを浜から道路まで全部上げたあと、おにぎりとおかずを頂いて各自昼食をとりました。その後、東北公益大学の学生さんによる島内ガイドがあり、海岸線を歩いて行きました。
以前の清掃ポイントもすでにゴミが漂着していました。「賽の河原」では、昨日の下見時点では、ゴミが無かったらしいのですが、一夜明けるとゴミだらけになってたとの事です。海のゴミは、風や潮の流れで一気に打ち上げられるようです。
ゴミも漂流しているようで、2月くらいだと今回の清掃ポイントもゴミが無いとの事。一度、浜に上がっていたゴミも、風と潮の流れによっては海に流れ出すようです。
これは、【浜がきれいになるから問題ない】という話ではありません。さらに大きなゴミの塊となって、大海原を彷徨うわけです。海で生きている動物たちの危険にも繋がります。
島内観光終了後に、帰路へ。別れを惜しむように、小雨が降る中を出港しました。何名かはもう1泊して行くとのこと。
残る人と、帰る人、少し寂しい思いをしつつも、本土へ到着。
到着後はスタッフと学生2名にてインド料理屋さんにて打ち上げがありました。住宅街の中のお店に関わらず、インド(?)の方が営まれている、というお店。外見&内装だけ見ると頼りなく感じますが、意外や意外、しっかりした料理でした。
インド料理 シタ TEL:0234-31-5117
最後に記念撮影をして、解散となりました。
今回の私にとっての大きな成果は
- 【人間の欲望の成れの果て】を少し見たような気がする
- その中でも、それに立ち向かおうとする様々な方と知り合えた
の2点じゃないかなぁ、と思っています。
出来れば、『ごみ』でなく、もっと別のもので知り合えたらよかったのかもも思いますが、そうでなければ知り合うことが出来なかったかもしれない方たち。ゴミ問題が解決したとしても、人の絆は持ち続けたいな、と思います。
私たちプロジェクト保津川も、先達の活動を参考に、これからも精進していきたいと思います。
2日間という短い間でしたが、非常に多くの事を経験させていただき、ありがとうございました。
(H)