2008/10/11

保津川遊船企業組合エコグリーン委員会による一斉清掃活動が実施されました!!

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昨日10日(金)、保津川遊船企業組合(保津川下り)エコグリーン委員会による、秋の観光シーズンを前にした保津峡の一斉清掃活動が実施されました。朝10時過ぎ、深い霧に包まれた亀岡市内の保津川下り乗船場を、清掃を担当される船頭さんたちを乗せて船は出発しました。

今回の清掃活動は今月5日に行われた「ふるさと清掃運動会in保津川」の趣旨に賛同してご協力をいただいた保津川遊船企業組合(保津川下り)が、このイベントの一環としても位置付けて実施していただいたもので、先日の雨で増水した際に漂着したゴミを船で清掃する班と乗船場から下流に向けて河原やテトラポットを徒歩で清掃する班の2班に分かれて実施されました。

ゴミ清掃船班は、保津峡の入口である山本浜から嵐山までの約14kmを、16名の船頭さん達が船に乗り込み、朝8時からお昼の12時までの約4時間、休憩なしで懸命の清掃作業に汗を流してくださいました。また河原清掃班も、午前と午後の2回、18名の船頭さんが出て清掃に当ってくださったそうです。

私はゴミ清掃船に同乗し渓谷の掃除を担当したのですが、あるわあるわ!岩場の隅の舞い込みや川岸にはたくさんの漂着ゴミが浮んでいます。

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船頭さんたちは漂流しているゴミを見つけると船の舵を大きく切り、そばの川岸に着けて岩場へ上陸し回収するのです。もちろん通常の航路からは大きく外れる清掃などの作業時のみの操船法です。

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清掃場所の多くは足場の悪い岩場で、転倒や転落がないように最善の注意をはらい作業に当らねばなりません。保津峡の渓谷でのゴミ掃除の難しさがここにあります。

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場所によっては右岸側と左岸側の二手に分かれ回収作業に当ります。上の写真は「小鮎の滝」と呼ばれる保津峡一の落差のある所。保津川下りの航路ではまだまだ上流部に当る場所なのですが、見る見るゴミ袋は増えていき船に積み上げられていきます。

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上の写真は1606年から1948年頃までの約350年間、嵐山まで下った船を出発地である亀岡まで戻すために船頭たちが綱で曳き上げる時に通っていた道“綱道”です。まさに保津川水運の文化的遺産ともいえる道も、人が行き来しなくなった今では、増水時に川の水位がここまで上がり、漂着したゴミが陳列される道“ゴミ道”という不名誉な呼び名に変わってしまいました。

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また、今回は漂着したゴミを土砂が覆い被さり、川底に沈んでしまった空き缶やペットボトルも回収しました。ゴミが沈んでいる砂地は浅瀬が多く、船からも非常によく見えるなど、峡谷の景観を大きく損ねていました。しかし、船に乗りながら作業は意外に大変!沈んでいるゴミ類は水や砂が詰っているので重く、引き上げるのに相当の力とテクニックを要します。

清掃作業をしてる間も川下りの観光船は通過して行きます。

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おや?、そこにいつもと様子の違う船がやって来ました!外国からのお客さんの団体貸切船です。

「見よ! 日本人の環境意識の高さを!」とばかりに懸命な清掃作業を演出する船頭さんたち! そんなアピール? が功を奏したのか?カメラのシャッター音の嵐と大きな声援を送って下さいました。「帰国したら国で保津川の船頭たちの清掃活動を紹介してね」と見送る私。(もちろん英語でお願いします、笑)

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さて、今回の清掃でも変わったゴミは出てきます。なかでも驚いたのがコレ。なんとバイクのフルフェイス・ヘルメットです!これは回収する時、生首が入っていたらどうしよう・・・とビビリながら回収しました(保津川では冗談ではないのだ・・・!)

とはいうものの、ゴミの種類は今回もペットボトルと空き缶、食品トレーに肥料袋という「漂着ゴミ・四天王」は変わらず不動でした。なかでもペットボトルがいつも以上に異常に多く、ゴミ全体の約7割を占めていました。夏の河原でのBBQ後の放置ゴミの影響も考えられます。

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今回の保津川一斉清掃で回収されたゴミは渓谷部だけで土嚢袋65個にもなりました。河原で回収された分も足すとなんと90袋にも達し約1tのゴミが回収されたことになります。

プロジェクト保津川の定例清掃会や保津川遊船の清掃活動など、各種団体が川の環境への積極的なアプローチを続けていますが、保津川のゴミは一向に減少する兆しをみせません。

「美しい保津川」を取り戻すため、みんなで力を合わせてこれからも一生懸命取り組みますので、心ある皆様のご支援、ご協力の程、何卒、よろしくお願い致します。

(T)

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