2012/06/10

「こども海ごみ探偵団 ほづがわ編」が行われました!

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今日(6/10)は、海ごみサミットプレイベント「こども海ごみ探偵団 保津川編」が行われました。この事業は、8月24日~26日に亀岡で開催される「第10回海ごみサミット2012亀岡保津川会議」の関連事業として、亀岡の子供たちに川や海のごみ問題に関心を持ってもらおう、と行われるイベントです。

今回は保津川を、そして来月は瀬戸内海の友ヶ島(和歌山県)を、探偵のみなさんと一緒に調査します!

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さて、探偵団のメンバーは朝9時に保津川下り乗船場に、9組12名のみなさんが集合。まずは、海ごみサミット実行委員長の栗山亀岡市長による「こども海ごみ探偵団 認定証」と、メンバーの証の探偵手帳、バッジが保津川遊船の工藤理事長より一人一人に手渡されました。

本当は、保津川下りの船に乗って保津峡のごみを調査する予定でしたが、前夜の雨で、水位が少し高いため、安全第一ということで急きょ予定を変更。

保津川下りの会社でお使いのマイクロバス(実は船頭さんたちの移動用)を急きょ、ご提供いただいて、保津峡の手前、「蛍ヶ渕」でごみの調査を行うことになりました。

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蛍ヶ渕、この季節は夜になるとたくさんの蛍が舞うことから、そう呼ばれています。

さて、現場に着くと、材木屋さんの軒先にも海ごみサミットのポスターを発見!こうしていろんな方に支えられて、海ごみサミットの準備が進んでいると思うと、なんだか嬉しくなりました。

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さて、バスを降りて現場に向かいます。この場所は、川が大きくカーブしている外側。つまり、ゴミがたくさん流れ着くのです。みんなでわいわいがやがや、歩きます。雨が降った後、ということもあって、きれいな水が山肌から流れ出していたり、ととっても気持ちの良いお散歩。

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さて、船頭さんたちの案内で、ごみがたくさん流れ着いている場所に到着です。もう、私たちには毎度のこととはいえ、やっぱり「なんで??」と考えてしまう、この光景。

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ごみのほとんどは、レジ袋やペットボトルなど、私たちの生活から出てきたものです。つい先日のニュースで、大手スーパーの西友がレジ袋を全店で有料化する、というニュースがありましたが、本当にそういう取り組みが必要な時期に来てるんじゃないか、と改めて思います。

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みんなでゴミ拾いをしていると、次々に下ってくる船から「おつかれさま~!」「ありがとう!」と声をかけてもらいました。船頭さんたちが、お客さんたちに今日のこのイベントのことをお話しして下さってるんですが、やっぱりそういう声をかけてもらうと嬉しいものですね!がぜん、張り切ってしまいます(笑)

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さてさて、今回、私が大変気になったのは、このゴミ。直径2mmほどの小さな丸いカプセルです。それが地面を見ると無数にあります。もう、気持ち悪いくらいに。

これは、徐放性肥料カプセルと呼ばれるものです。農業の省力化のために開発されたもので、土の中で徐々に肥料が効く、という優れもの。でも、その肥料を覆っているのはプラスチックです。そしてそれがこうして川や海に流れ出し、魚や鳥たちが間違って食べてしまう、ということが懸念されています。

徐々に生分解性のものに切り替わってきている、とは聞ますが、こんなに大量にあるものが本当に生分解性なのかどうなのか、は分かりません。ちょっとじっくり調べたいなあ、と思いました。

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さて、集めたゴミを今度は調べます。アメリカのNGOが開発した、ICC(International Coastal Cleanup:国際海岸クリーンアップ)で用いられている調査シートを使って、集めたゴミの種類と個数を記録していきます。

世界中、同じ手法で海岸や河原のゴミを調査します。そうすることで、地域ごとの課題も明らかになります。もちろん、今日のこの成果も、海ごみサミットで発表します!

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最後は、ゴミをみんなでトラックまでバケツリレー。子供たちや保護者のみなさん、スタッフ、船頭さん合わせて41名で、とはいえたった20分ほどの清掃活動で、20Lのゴミ袋に23袋(460L、約50kg)と、粗大ごみ1つ(工事用バリケード)のゴミが集まりました。

いつも船頭さんたちが掃除をするときは、もっと大きなトラック何台分にもなるんですよ、なんてお話をしながら、ゴミ調査は終了です。

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さて、乗船場に移動して、船2艘に分かれて今度は保津峡を探検です!保津川下りに乗るのは初めて!という子供たちがほとんど。みんなとっても楽しみにしていました。

保津峡のようすはどんな感じでしょう?いざ、出発!

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流れの穏やかなところでは、櫂をひかせてもらったり、舵を持たせてもらったり。

全長12m、大型バスと同じ長さの大きな船を、3人の船頭さんが力を合わせて人の力だけで動かす。400年にわたって培われてきた伝統の技を、文字通り体感!ってそんな難しい話はさておき、実際にやらせてもらうことで船頭さんたちの技の凄さもわかる、ってもんです。

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いよいよ船は保津峡へ。水しぶきを上げながら谷間を滑る船。谷間に、子供達の歓声が響き渡ります。いやあ、気持ちいい!もう、単なる観光気分(笑)

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後ろから、2班のみんなが乗る舟が追いかけてきます。落差2mの小鮎の滝をまさに下りていく瞬間!よくまあ、こんな狭い急流を下るもんだ、と改めて感じる1枚ですね。

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さてさて、保津峡は一見綺麗に見えます。でもそれは、船頭さんやラフティングのインストラクターのみなさんたちの日々の清掃活動のおかげなんです。

水が渦巻くところでは、先日の雨で増水したときに流されてきたごみがご覧の通り。これには子供達もショックを受けていました。そりゃ、そうですよね。まわりには家は一軒もなく、道路もないのに、「見慣れたモノ」がこうして渦巻いているわけですから。

年間30万人ものお客さんが訪ねてこられる保津川下り。世界中のみなさんに、こんな保津川の姿は見せたくはないものですね。

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さて、船は1時間半ほどかかって嵐山へ。途中、売店船がやってきて、みんなでみたらし団子を買いました。実は売店船を経営されている琴ヶ瀬茶屋さんにも、プロジェクト保津川はご支援をいただいているんですよ。みんなで、美しい保津川を守りたいなあ、と頑張っています。

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櫂引き体験をしたり。嵐山に着くころには、雲の切れ間から夏を思わせる太陽も顔を出してくれました。梅雨の雨を吸って、一段と色濃くなった山の緑がまた気持ちいいもんです。

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さて、今日は特別コース。いつもの着船場ではなく、船揚げ場まで。真正面に渡月橋、そしてその先に比叡山や大文字。この「特別コース」ならではの、美しい眺めです!

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船揚げ場で、閉会式。

船頭さんたちにお礼の拍手をして、解散です。1日、ありがとうございました!返ってきたアンケートを見ると、みんな楽しみながらも、いろいろ学んでくれたようで何よりでした。

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帰り道、渡月橋の上から撮った嵐山の風景。この美しい風景に、やっぱりゴミは似合いません。きれいな保津川を、いつまでも守り伝えたいなあ、と思いました。

次回は7月に瀬戸内海へ探検です。今から楽しみです!

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