2008/12/20

京丹波・琴滝の冬ほたる

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あちこちでクリスマス・イルミネーションが華やかに催されていますね。今夜は京都府の真ん中、京丹波町の琴滝で開催されている「冬ほたる」に行ってきました。

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今年で4年目となる、琴滝の冬ほたる。すっかり有名になり、京都縦貫道・丹波ICの出口から2kmにもおよぶ大渋滞です。琴滝は山中にあり、道路が
狭いために途中交互通行になっていることもあり、長~い渋滞。この週末からクリスマス・イブにかけてはさらなる渋滞が予想されます。

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いつ動くともわからない渋滞に並ぶのも馬鹿らしいので、行列を脱出して近くの道の駅・丹波マーケスに車を停めて歩いたのですが、これが大正解!往復しても歩いた方が早かったです。私たちと同じころに行列に並んでいた車の方は、私たちが帰る頃にやっと駐車場に入る、といった具合でした。オマケに冬の澄み切った夜空の星々を眺めながらのちょうど良い散歩、これから訪ねてみよう、という方は、ぜひぜひ徒歩をお勧めします。

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さて、会場につくと・・・。息を呑むような風景が広がっています。光の海の中を歩いている気分。なんというのでしょう、夜光虫が群れる海の中ってこんな感じなのかなぁ、とか、そんな不思議な感じがします。

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谷川に沿って無数のLEDが敷き詰められていて、川の流れ、そして海を表現されているとか。ところどころに、まるで本物の蛍のように点滅する緑色のLEDがあったりして、それを探すのも一興です。

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ゆっくりと、イルミネーションを眺めながら歩く人々が黒いシルエットになって、なんとも不思議な雰囲気です。

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そして、ゴールには琴滝にかかる13本のイルミネーション。まるで琴のような美しさから名付けられた「琴滝」、全高43mの一枚岩を流れ落ちる滝には琴の13本の弦をイメージした、巨大な光の帯は圧巻です。1本の「弦」には1,000個のLEDが使われていて、この滝だけで1万3千個のLEDが使われていることになります。

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そして今年は新たに滝壺を鏡に見立てて、滝壺に写るイルミネーションと滝壺の上に設けられた赤い光でクリスマスツリーを表現されたとか。なるほど!と思うアイデアです。

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全長200mの谷川沿いには全部で35万個のLEDが配されているそうです。そしてこれら一つ一つは、地元の有志の人たちで作る「NPO法人 丹波みらい研究会」の人々によって作られたものなのです。私たちプロジェクト保津川と同じく、京都府の地域力再生事業の支援も受けて行われているイベントで、南丹広域振興局の地域力再生事例集でも、私たちの「保津川筏復活プロジェクト」と一緒に紹介していただいているということもあって、親近感もわきます。

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もともと、ゴルフ好きのみなさんの集まりだったそうで、「これからは、わしら民間からまちづくりをせなあかんのと違うか?」という一言で始まったこのイベント、最初は滝のまわりの清掃から、そしてあの平成16年の台風23号で琴滝が大きな打撃を受けたときも、皆さんが手弁当で集まって復旧工事を行われたそうです。そしてその活動が、「冬ほたる」につながったのだそうです。

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坂道の途中に設けられていたコーヒーショップ。山小屋のような小さな小屋、これもスタッフのみなさんの手作り。簡単に組立・解体できるものだそうで、この冬ほたるのときだけ登場するそうです。お店を担当されていた方も素敵な方でした。聞けば、知り合いや家族の皆さんがボランティアで交代で来られているそうです。

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ふもとにはプレハブ小屋を使った屋台兼休憩所が設けられていました。これも地域のみなさんによる運営です。地元特産の丹波大納言を使ったおぜんざいなんかもありましたよ。

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募金箱には、こんなメッセージが。

冬の寒い季節に蛍が光るわけがない。
冬の寒い琴滝に人が来るわけがない。

『わけがない』を『わけがある』に

丹波みらい研究会には
我がふるさと、京丹波を盛り上げる『わけがあります。』

今、世界中が突然の不況の荒波に襲われ、寒い寒い冬となりました。「景気対策だ」という掛け声のもと、またぞろバラマキが始まろうとしています。その結果、日本の国と地方を合わせた借金(公債残高)の合計は来年度末には800兆円を超え、国民1人当たり455万円という状態になるとか。財政状況は先進国の中でも断トツで最悪の水準です。

今こそ日本に、特に疲弊したといわれている地方にこそ必要なのは、「できるわけがない」という諦めなどではなく、一人一人が「このままではいいわけがない」と知恵を出し合い、助け合うことではないでしょうか。

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工事現場で使う照明を使った足もと灯。温かな光があたりを柔らかく照らしだします。

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たしかに細かいことをいえば、いろいろと足らない部分もあるかもしれません。でも、LEDの冷たいはずの光が温かく思えたのは何も錯覚などではなく、ボランティア・スタッフをされていた地域の皆さん1人1人の気持ちがこもっていたからだと思いました。歩いてやってきた私たちに、「暗いから足元に気をつけてね」と声をかけていただいたり、渋滞でイライラしているであろうドライバーのみなさんに「長いことお待たせしてすみません」と謝っておられたり、都会的なスマートさはないかもしれないけれど、一人一人のスタッフのみなさんの温かい心遣いが感じられる、素敵なクリスマス・プレゼントをいただいたような気がしました。

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23日・24日には、オカリナやハンドベル・クワイアのコンサートもあるそうです。みなさんもぜひ、お越しください!

琴滝イルミネーション 冬ほたる2008

  • 場所      京都府船井郡京丹波町市森 琴滝公園
  • 開催期間     2008年12月13日(土)~12月24日(水)
  • 時間     17:00~22:00
  • 入場料 : 無料(但し駐車場協力金として500円、食券を兼ねています)

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京丹波・琴滝の冬ほたる」への6件のフィードバック

  1. ご来場誠にありがとうございました。土曜日は、3300人を軽く越える方にお越しいただき、進入路及び駐車場は大パニックになってしまって、「歩いて」というご不便をおかけし大変申し訳なく思っております。にも関わらず、ブログではこのように非常にうまくまとめて頂きまして本当にありがとうございます。
     「プロジェクト保津川」さんの事は、たしか南丹ふるさと資源ネットワークプラン策定会議のときに存じていたはずですね。
     まだまだ至らない「冬ほたる」ではございますが、今後とも同じ南丹地域のよしみでご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い致します。
     注)チューブライト一本のLEDの数は、1万個では無くて、1千個です。そのことを知らない人に場内アナウンスをさせまして申し訳ございません(笑)、でもその人はウチの会長です。(汗)
    昨日訂正しました、恥ずかしいっ(大汗) 

  2. >冬ほたる管理者様
    さっそくのコメント、ありがとうございます。訪れられた他の方のブログを見ても、渋滞が・・・、ということは書かれていても、かといって大きな不満はなく、逆にスタッフの皆さんの心遣いが温かく感じられた、というふうに書かれている方がほとんどですね。
    歩いて行く、というと、ふもとで寒い中、交通整理をされていたスタッフの方も、警察官の方も、「こっちのほうが明るいから」「足もとに気をつけて」と暖かい言葉をかけていただき、嬉しく感じました。私自身は歩くのはまったく苦ではなく、星空や鹿の鳴き声なんかをむしろ楽しんでましたよ!
    せっかくの自然の中でのイベントですし、逆にそういうアピールもされてみてもいいのかな、と思いました。
    調べてみると、滝の周辺の清掃から活動はスタートされたんですね。同じ南丹の、同じ掃除集団(笑)として、私たちも負けないように頑張りたいと思います。
    >チューブライト
    個数訂正しておきました。あの方が会長さんでしたか!土曜日に一眼レフのカメラで写真を撮ってください!とお願いしたのが私です。覚えておられるでしょうか(笑)飾り気のない、気さくな場内アナウンスも、よかったですよ!よろしくお伝えください。

  3. 今年初めて見させていただきました。
    とても綺麗ですね。
    三重県のなばなの里へも出かけましたが
    勝るとも劣りませんね。
    地元の方たちの努力には感動しました。
    本当にありがとうございました。
    私のブログでも写真を公開しております
    よろしければ見に来てください。

  4. 写真綺麗に取れていますね。
    何枚かいただきました、実は記録写真を撮っているヒマがないのでちょくちょくいただいております。

  5. >takutoyaさん
    コメントありがとうございます。琴滝、ほんとうにきれいでしたね!スタッフの方のブログを拝見していると、かなりお疲れの様子、今夜がラスト、急に寒くなりましたが無事にフィナーレを迎えてほしいなあ、と思います。

  6. >冬ほたるさん
    どうぞどうぞ、写真、お使いください。スタッフをやってると、なかなか時間ってないものですよね。プロジェクト保津川のイベントでも、私は広報担当ということでカメラマンに専念させてもらっています。そうでもしないと、写真が貯まらないので。。。あと1日、頑張ってください!

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