2009/08/02

保津川大増水!

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昨夜から降り続いた雨で保津川は今年最高の水位にまで増水しました。特に未明の雨が激しく、日が昇ったころから水位はぐんぐん上昇、堤防こそ越えませんでしたが、水防団待機水位となる2m50cmも超え、河原も一面が水に覆われました。写真は保津大橋から上流側(上)と、下流側(下)を望んだ風景、茶色く濁った水が轟々と流れる様子は恐ろしいほどでした。

(写真をクリックすると大きくなります)

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保津川下りの乗船場も桟橋が完全に水没し、綱で岸につながれた舟が、まるで激流に流されまいと必死でつかまっているかのようでした。

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堤防の内側には不測の事態に備えて急きょ陸に揚げられた舟がならべられています。朝、プロジェクト保津川のメンバーの船頭さんとお話しすると、「今から舟揚げに行ってくるわ!」とおっしゃっていました。危険水位を超えれば、真夜中でも行われるこの作業、そのため船頭さんはいつでも駆け付けられるよう、亀岡に住んでいないといけないのです。

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上のグラフは国土交通省淀川河川事務所の河川の水位データをもとに作成した、今日一日の保津川の水位変化のグラフです。明け方から一気に水位が上昇したのが分かります。川幅がより狭くなる保津峡では、最高水位は午前11時に3m77cmにまで上昇したことがわかります。

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こうなるとやってくるのがおなじみの漂着ゴミ。ぱっと見ただけでも、実にたくさんのゴミが川面を流れ、木々に引っ掛かっています。河原の柳の木の間には、タイヤまでありました。この辺りは木が繁茂しているので回収は冬の清掃作業までお預け、なんとも悔しい限りです。

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対岸には、引き上げられた舟がずらっと並べられていました。こういう緊急作業も船頭さんたちの知られざる仕事。保津川は今も「現役の水運」が行き来する川なんですね。

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いつも清掃活動を行っている場所のひとつ、舟の係留場も完全に水の中に没しています。ちなみに、普段はこんな感じです。流れが穏やかになっている場所には魚たちも避難してきています。実は写真を撮りに川に近寄ると逃げてしまったのですが、それを狙うサギたちもたくさん集まっていました。

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上流の宇津根浜を眺めると、普段の穏やかな流れとはまるで異なり、「大河」という言葉が頭をよぎる、そんな川の様子でした。

明るくなるころには雨も上がったこともあり、今日もたくさんの方が、河原の近くでバーベキューを楽しまれていましたが、最近はゲリラ雨といったほうがいいような、急な大雨と急激な増水が続いています。くれぐれも事故にだけは気をつけてくださいね。

(H)

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