プロジェクト保津川

京都南ローターアクトのみなさんが保津川の清掃活動を実施!

2009/03/31

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一昨日29日(日)は、京都南ローターアクトのみなさんによる保津峡の清掃活動が実施されました。

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朝9時に亀岡市の保津川下り乗船場に集合してスタートした今回の保津峡の清掃活動は、昨年、たまたまローターアクトのメンバーの方が、保津川下りに観光でお越しになった際に、船頭さんでもあるプロジェクト保津川の森田理事(写真左)が操船する船にお乗りになり、保津川のゴミの話や清掃活動の話をお聞きになったことがきっかけで、「何かお手伝いできることはないか?」とお話をいただき実現したのです。

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一行は2艘の船に分かれて10時前に乗船場を出発。清掃船は保津峡の中で舟を転回させて着岸させる必要があるため、途中、スピードを緩めて後続の一般のお客さんがお乗りになった船に先に行ってもらいます。こんな舟の追い越しが見られるのも、普段の保津川下りとはまた違った清掃活動のひそかなお楽しみなのです。

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保津峡に入ると、咲き始めた山桜の花が目を楽しませてくれます。保津川下りの歴史や、操船技術、保津川の自然のこと、そしてゴミのことなど、笑いも交えてお話しされる船頭さんの楽しいトークに笑顔がこぼれます。

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今回は、保津峡のモミジの名所としても知られる「女渕」と呼ばれる場所で清掃活動を実施しました。船を180度転回させて着岸し、いよいよ上陸です。船頭さんが綱で船を固定し、足もとに気をつけながら一人づつ上陸します。

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さて、女渕右岸に上陸してみると・・・、そこには驚くほどのゴミが散乱していました。この場所は、上に道路などもなく、また水面から2~3m高くなった場所です。つまり、台風などで増水したときに流されてきたゴミばかり、ということになります。今回特に多かったのは肥料袋。またレジ袋や食品トレイは破れたり壊れたりしてバラバラになっています。そのほかにも、衣装掛けやトイレもありました。

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川べりの岩場の危険な場所は船頭さんが回収に当たられました。こういうちょっとした場所にもたくさんのビニール袋がちぎれて引っ掛かっていて、その回収は困難を極めるのです。しかも困ったことに、舟下りのお客さんからはよく見えるのです。

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中にはこんなものも流れ着いています。いったいどこの道路から??

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こちらは亀岡市内のとある小学校のPTAの立て看板。「川に近よるな」と書かれています。いつも思うのですが、川は本当に危ない場所なのでしょうか?もちろん、子供だけで何かがあったときに、確かにどうしようもない「危ない場所」もないことはありません。でも、それも含めて「近よるな」ではなく、「気をつけろ」なのではないでしょうか。汚い、あるいは危険、そういう大人の判断で、子供を川から遠ざけてきたことが、結果として大人も含めて川を生活から遠いものにし、今のような「無関心」という状況を生み出してきたのではないのかなぁ、と思うのです。

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今回は子供連れで参加していただいた方もありました。川に近寄らない、のではなく、危険にだけは十分に気をつけて、川を楽しんでくださいね!

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途中、川下りを楽しまれるお客さんを乗せた船が何艘も下って行きました。船頭さんたちからも、「今日はボランティアで掃除に来てくださってるんですよ!」「多くの人たちに、この保津川は守られているんですよ!」とお客さんにお話しいただいているのが聞こえました。お客さんからも「ありがと~うっ!」と手を振りながら声をかけていただくと、私たちも大変心強く思います。

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さて、1時間ほどの清掃活動で集まったゴミは、何と土嚢袋(20L)に52袋分にもなりました。つまり、約1tということになります!他にも袋に入らない「大物」もたくさん回収することができました。時間の関係で、今回はこれで切り上げましたが、まだまだ回収できていないゴミは大量に残されています。なかでも今回気になったのは、先ほども書きましたが農業系ゴミの多さでした。いつもおなじみの肥料袋や畦シートもたくさんありましたし、ボロボロに細かくちぎれたマルチシートは回収不能、といいたくなるほどの量でした。他にも畦シートもたくさんあります。

たとえば肥料袋は、用水路の水をせき止めるのに、中に木の板を入れたりしてたくさんの方が使われています。そして、また使うだろう、ということで、畔道などに置いてあるのをよく見かけます。つまり、ほとんどの農家の人は、それがゴミになっている、ということをご存じないのではないか、と思うのです。でも、そうして置かれた肥料袋は、日光で劣化してボロボロになり、強風で飛ばされたり、大雨で流されたりして、それが保津川に大量に流れてきているのです。

翌30日にも、別の場所で船頭さんたちによる清掃活動が実施されましたが、そこでもやはり肥料袋やペットボトルをはじめ、合計20袋分ものゴミが回収されました。先月調査に訪れた山形県の最上川流域では、どこの川でも大きな問題になっている使用済みの肥料袋を完全に回収するようにしたことで、川のゴミの削減に大きな成果を上げられました。そういう取り組みを、この京都でも行いたいものですね。

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清掃活動を終えた一行は、再び船に乗り込み、JR保津峡駅下の河原まで移動です。途中、トロッコ列車とすれ違い、手を振りあってごあいさつ。トロッコ列車として観光列車が走るよりもずっと前から、変らない保津川の風景です。

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途中、空き缶が大量に堆積している場所もご覧いただき、少しだけではありますが、網ですくってみる、という体験もしていただきました。掘れば掘るほど、うんざりするような空き缶が溜まっています。しかも、急激に深くなっているので、回収は大変難しい場所なのです。

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さて、またしばらく川を下って、今度は保津峡駅下の河原に舟を止め、再び上陸。さてここでは・・・?

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お楽しみのお昼ご飯です!今回も、亀岡のコミュニティ・レストラン「四季彩」で日替わりシェフもお勤めになっているお百姓さんにお願いして、地元産の素材にこだわって作っていただいたお弁当です。春の彩りの、ステキな、そして美味しいお弁当でした!

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お昼ごはんの後は再び船に乗り込み、嵐山を目指して下って行きます。このあたりは船頭さんたちや、トロッコ列車のみなさんで植樹活動も行われている場所、そしてまた残念なことに京都市内から通じる道路が通っているため、崖の上から不法投棄もたくさんある場所です。美しい景色を楽しみつつ、そんな保津峡の現実をお話しさせていただきながらの川下りです。

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「大瀬」と呼ばれる保津峡最後の急流を超えると、「保津川」は「大堰川」と名前を変えます。「大堰川」とは、奈良時代に当時京都を支配していた秦氏によって嵐山に築かれた「一の井堰」にちなんだ名前です。ここから渡月橋までのわずか数kmだけ、「大堰川」という呼ばれるこの川は、そのすぐ下流では「桂川」と名前を変えます。つまり、それぞれの流域の人々にとって、それほど身近な川だったのでしょうね。

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嵐山が近づくと、保津川下りでおなじみの売店船がやってきます。私はいつも、みたらし団子がお楽しみです(笑)ちょうど、上には亀岡に向かうトロッコ列車もやってきました。

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嵐山はご覧のとおり、桜がずいぶんと咲きました。今週末が一番の見ごろでしょうか。今回は特別に下船場ではなく、舟を引き揚げる着船場までみなさんを乗せたまま進んでいきます。この「回送コース」から見る渡月橋と比叡山が、また美しい眺めなんですよ!

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ボート乗り場の桜もご覧のとおり。春ですね!

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最後に、着船場で閉会式です。ロータリークラブの役員さんのあいさつでもお話しされていましたが、ゴミは出さなければ、当り前ですが出ないものなんです。これをきっかけに、自分はゴミを出さない、それだけではなく、身の回りに落ちているゴミにも、少しだけ気づいていただけたら、と思います。

朝早くから長い時間、ありがとうございました。このような機会を通じて、保津川の人と自然が積み重ねてきた魅力、保津川が抱える問題、いろいろなものを感じていただけたら、と願っています。

なお、5月末には一般公募の保津峡の清掃会を企画しておりますので、ぜひみなさんもお越しください!

(H)

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