プロジェクト保津川

初雪の朝

2009/11/03

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今朝は京都もずいぶんと冷え込みました。朝方には雲をかぶっていた愛宕さんも、お昼すぎには雲が晴れ、初雪に包まれた姿を見せてくれました。私はちょっと用事で保津川の上流、日吉町へ。世木ダムのまわりの山々の紅葉もずいぶんと進んできました。

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保津川の上流には、日吉ダムという大きなダムがありますが、このダム、少し変わった構造をしています。というのは、日吉ダムの少し上流に発電を目的とした世木ダムというダムがあるのですが、日吉ダムの建設によってほとんどが水没しながらも現役なのです。

この世木ダムは戦前に計画され、1951年(昭和26年)に関西電力による発電専用として完成したダムです。もともとの堤高は35.5mなのですが、日吉ダムの完成に伴ってダムは全体の8割以上が水没、ダムに設置されていたゲートも全てが撤去されました。

しかし、完全に水没した訳ではなく現在も「自然越流方式」として発電機能を果たしているのです。ちなみに、発電所の操作は京都市内の円町から行われているそうですよ。半分以上水没しながら現在も機能を維持しているダムは全国的にも珍しいとか。

ちなみにこの世木ダムの建設にあたっては興味深いエピソードがあります。ダムの建設が始まると、ここを通って上流の京北から京都まで筏で運ばれていた材木は、トラック輸送に切り替わっていったん途切れます。しかし、すぐに戦争がはじまり材木輸送にあたっていたトラックも代用燃料車(木炭自動車)に変わりました。ところが力の弱い木炭自動車では、周山街道の急な峠道を越えられず、結局、筏が復活することになったのでした。

1300年もの昔から続いた、保津川の筏の歴史が終わりを告げるのは、結局戦争が終わってダム工事が再開され、堤体工事が本格化する昭和25年冬のことでした。

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今、日吉のあちこちの畑では京都のおせち料理に欠かせない特産の黒豆が、収穫に向けて天日干しにされています。この風景を見ると、今年もそろそろ終わりだなあ、と感じます。

保津峡の紅葉ももう少しで見ごろを迎えそうです。明日からは寒さも少し和らぐそうですが、どうぞ温かい服装でお越しください。

(H)

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